F-12Cはもともとrootを取らなくてもAndroid標準の機能でWi-Fiテザリングができたのですが、V20以降のファームではIIJmioなどのMVNOを使ったテザリングが塞がれてしまいました。一応メニューは残っていますのでやってみますと、「設定」→「無線とネットワーク」から「Wi-Fiアクセスポイント」というメニューに入ると、「Wi-Fiアクセスポイント」というオプションがあります。本来ならこれをチェックするだけでWi-Fiテザリングが起動するはずです。確かにステータスバーに青色のWi-Fiアイコンが表示されてテザリング可能になったことを示していますが、実際には接続できません。WiFi Analyzerというアプリで調べてみると、Wi-Fiの電波は飛んでいるのですが、どうやってもネットワークには接続できませんでした。
この原因は、Wi-Fiアクセスポイントをオンにすると強制的にAPNがドコモspモードに変更されてしまうことによります。ドコモのセコい仕様変更により、spモードに契約しないとテザリングできなくなってしまったのです。これでMVNOでのテザリングの道が閉ざされ、F-12Cの魅力も半減してしまったのですね。これを回避する裏技もあるにはあるようなのですが、非常に危険度が高いため(失敗すると即文鎮化)、やらない方が無難です。
このAndroid標準のテザリング機能は優れもので、インフラストラクチャモードで動作するためルーターとして機能し、最大5台までの機器を同時に接続することができます。これが使えなくなったのは非常に痛いのですが、rootを取ってWireless Tetherというアプリを使う逃げ道があるので、それでも良いと思っていました。
ところがここに思わぬ落とし穴がありました。実はWireless Tetherはアドホックモードにしか対応していないので、同時に1台しか接続することができません。要するにピアツーピア通信のことです。それは初めから知っていたので、まあ1台つなげれば実用上は問題ないと思っていたのですが、まさかAndroidがアドホックモードに対応してなかったとは想定外でした。つまりWindows PCにはつなげても、Androidタブレットはダメなのです。テザリングでタブレットが使えたらいいなと思っていたので、これはショックでした。ショボボーン・・
あきらめが悪いので(^^;、さらに情報を求めてネットをさまよっているうちにインフラストラクチャモードで動作するアプリがあることを突き止めました。それはWiFi Tetherというアプリなんですが、実はWireless Tetherの後継らしく、現在のバージョンは3.2-beta2となっています。以前はPCにダウンロードしてADB経由でインストールするしかなかったようですが、現在はGoogle Playから普通にインストールできるようになっています。名前がよく似ているのでややこしいのですが、画面構成もWireless Tetherとほぼ同じです。ただし機能が増えた分、メニュー項目も少し多くなっています。
ここで上の2つ、Change Device-ProfileとChange Setup-Methodが増えたのが特徴です。
Device-Profileでは機種名を選ぶようになっています。当然ながらというか、F-12Cは選択肢の中にありませんので、その場合はAutoを選びます。
Setup-MethodではWi-Fiの動作モードを選択します。たぶんアドホックとかインフラストラクチャなどをここで選ぶのでしょうが、選択肢の構成は上の機種選択によって変わります。機種によってはアドホックしか出てこないのもあります。また機種でAutoを選ぶとAutoまたはWEXT(ad-hoc)しか表示されませんでした。ここもよくわからなかったらAutoにしておきます。
これで起動してみたのですが、F-12Cではやはりアドホックモードにしかなりませんでした。そこで試しにインフラストラクチャモードがありそうな他の機種を適当に選んでやってみましたが、エラーになって起動できなかったり、一見動いているように見えてもWi-Fiの電波が飛んでないことがわかり、どうやってもダメでした。やっぱり登録されてない機種はダメみたいです。ここが国産スマホの辛いところですね・・
結局、今のF-12CではインフラストラクチャモードでWi-Fiテザリングすることは無理みたいです。ハード的には対応しているのにもったいないですね。まあPCには接続できるので、テザリングはこれ以上追求しないことにします。どうしてもタブレットを使いたければWi-Fiルーターを持てばいいだけのことですから・・。ただ、F-12CはバッテリーとSIMカードが異様に取り出しにくいのが難点なんだよなぁ・・
追記:
コメントをいただいた方のご指摘により、WiFi Tetherの設定でインフラストラクチャ接続が可能であることがわかりました。
機種の選択によって挙動が異なるようで、F-12Cでは以下のように設定するとOKです。
Device-Profile → Google NexusOne
Setup-Method → Auto
これでAndroidタブレットにも接続できることを確認しました。
コメント
小生はiijmioSIMでF-12Cのrootやテザリングをここ1週間ほど取り組みましたが下のwebを参考にインフラモードでの接続までこぎつけました。ご参考にどうぞ。
インフラモード起動時は、スマホスライドページや設定などにあるWIFIをON状態するのを忘れずに。
http://shimasoku.com/kakolog/read2/smartphone/1333028466/#789
http://ameblo.jp/escarby/entry-11295721738.html
http://debz-di.kabocha.to/archives/2012/03/20120307200141.html
補足させてください。
スマホスライドページのや設定にあるWIFIをON状態にするのは別に必要ではなかったです。
2chのスレは、789と953~956をご参考に。
ちなみに、小生のWiFi Tether for Root Usersの設定は、
Change Device-Profaile・・・Google NexusOne
Change Setup-Method・・・Auto
です。
@同じ穴の狢 さん
こんばんは。情報ありがとうございました。
言われた通りやってみましたら、あっさりインフラストラクチャで接続できました!
やっぱり全機種試してみないとダメだったんですね。
根気が足りませんでした・・(笑)
こちらの記事と、「同じ穴の狢」さんのお陰で、我が家のビルドV21のF-12Cもインフラモードでの接続が可能になりました。
感謝、感謝です。
有難うございました。
@匿名 さん
お役に立てまして幸いです。お礼は「同じ穴の狢」さんにどうぞ。(笑)
テザリングができると本当に便利ですね。
記事に書かれている設定は、F-12Cについて、ルート化せずに設定できるものなのでしょうか?
(やはり、いずれかのビルド番号でルート化をしなければならないものなのでしょうか。)
ちなみに手持ちは、V20とV15でいずれもSIMロック解除しています。
V15ならルート化しなくてもAndroid標準の機能でいけるはずですよ。
WiFi Tetherはルート専用のアプリなので、ルート化しないと使えません。
V20はちょっと面倒ですが、ルート化は可能です。
@SORA
早速のご回答をいただき、ありがとうございました。
F-12Cは海外用に購入し、はずみでV20までアップデートしてしまったため、あわててオレンジを買い増したのですが、V20機も国内用に自由度をあげられないかと考えておりました。(V15は不要と理解していたのですが、やはりV20だとルート化が必要なのですね。)
取り急ぎ、お礼まで。
中古で購入しました。
すでにV21でした。まぁ中古なのでしかたありません。
root化すると文鎮となるおそれがあるためあきらめていましたが、
Foxfiでいとも簡単にテザリングできました。