白石島と北木島サイクリング

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ライド記録自転車

3日目は笠岡の沖合に浮かぶ白石島と北木島へ行ってきました。一応ここへ行くのがメインの目的だったんですけどね。どうも自転車乗りは橋の架かってる島にしか興味を示さないようですが、船でしか行けない島にこそ本当の良さがあるんですよ。それも本土から30分以上かかる距離になると、そこはもう完全な離島です。陸続きでない島でしか味わえないゆったりした時間を存分に楽しめます。


ここへ行くには笠岡から定期船が出てるんですが、大きく分けて3つの航路があり、それぞれ乗り場が違ったり、到着する港も違ったりして非常に複雑でわかりにくいんですよね。初めて行く人は絶対混乱すると思います。まず一つは瀬戸内クルージングが運航している笠岡~白石島~金風呂航路で、笠岡駅から古城山のトンネルを越えて向こう側の伏越港が乗り場になります。もう一つは三洋汽船が運航する笠岡~高島~白石島~北木島~真鍋島航路で、こちらは笠岡駅から近い住吉港が乗り場になります。そして一番よくわからないのが笠岡~白石島の直行フェリーなんですね。どちらの乗り場に行っても時刻表にさえ載っていません。もしかするとまた乗り場が別なのかもしれません。なお車で来た方は国道2号線を挟んで笠岡シーサイドモールの海側に無料駐車場があります(夏季のみ有料)。

便数があまり多くないので、最初は北木島だけしか無理かなと思っていたのですが、三つある航路をうまく組み合わせると一日で白石島と北木島を両方回れることがわかりました。それでまず先に白石島を回るため、この日は9:00発の白石島行きフェリーに乗る予定だったのです。ところが港まで行くと貼り紙があり、本日は船体修理のため9:00の便は欠航と掲示してありました。マジかよ? よりによってこの日だけですよ。何て運が悪いんだ・・。そこで急遽次善の策を考えました。9:10に真鍋島行き高速船がありますので、それに自転車を積んでもらえるか事務所で聞いたら、今日は大丈夫ということだったので荷物扱いで積んでもらいました。ただ運賃は倍かかってしまいます。なお正規の扱いではないので、いつでもできるとは限りませんから注意して下さい。ところで後から考えたら9:25発の金風呂行きフェリーが白石島に寄港するのをすっかり忘れてました。白石島での滞在時間が1時間45分になりますが、それでも十分間に合ったんですよね。乗り場が違うのでとっさに思いつかなかったんですよね、しまった・・(^_^;

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ところで「せとうちサイクルーズPASS」というキャンペーンをご存知でしょうか? 発行所で簡単なアンケートに記入すると3日間有効のパスを発行してもらえます。航路によって異なりますが、自転車込みの運賃がだいたい2~3割くらい安くなるようです。発行所や利用可能な航路についてはサイトを見て下さい。

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というわけで9:10の高速船に乗船し、たった22分で白石島に到着しました。あまり早く着いても時間を持て余すだけなんですが・・(笑)

走行コース図

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白石島の集落は港の近くに集中しています。島の真ん中あたりの道を南へ進みます。決して高くはないんですが、高山と立石山という二つの山があり、なかなか険しいです。

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集落を抜けて、鳥ノ口という島の南側に出ました。すぐ向こうには北木島が見えています。やはり陸続きでない島はのどかですね。車はおろか、人に出会うこともありません。これが島の時間というものです。時間の流れがとてもゆっくりしているような気がします。

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立石山の南を越える最大の難所にさしかかります。標高65mくらいですが、結構な急坂です。この島は石の産地として栄えたので、その名残の採石場跡が各所に見られます。

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やっと峠を越えて島の西側に出ました。一気に広い海に飛び出します。

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亀石というところで海岸線に下ります。これよりしばらく平坦。

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やはり採石場跡が多いですね。

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道のすぐ横にも大きな岩が・・

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そして今度は高山の北側を越える激坂にさしかかります。標高は45mほどなんですが、これがすごい激坂なんですよ。まあLGS-POPは48x32Tなので何とか上れますけど、全然進まない・・(^_^;

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その激坂の途中でアサギマダラを見つけました。これから奄美・沖縄へ渡るのかなぁ?

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やっとこさ峠を越えました。西ノ浦と呼ばれる砂浜を見下ろせます。

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西ノ浦はきれいな砂浜で海水浴場になっています。

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西ノ浦の北の端に弁天島と呼ばれる小島があります。この手の小島には必ず祠が祭られていますね。

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白石港の北側を回り込む道です。

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ここが白石港の入口です。もう一周しちゃいました。ずいぶんのんびりしていたので結構いい時間になりましたが、実際には1時間半あれば余裕で回れると思います。この後、11:55の便で北木島へ渡ります。これは高速船ではない普通船なんですが、小さい旅客船なんで車は積めません。自転車もせいぜい3台くらいが限界ですね。大人数で乗るのは無理ですのでご注意下さい。ちなみにサイクルーズPASSを使った割引運賃は550円でした。

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15分で北木島港に到着しました。この港は南の端の方にあります。そして北の端にある金風呂港を目指します。つまり行きと帰りの港が違うので、片道で済むところがミソですね。島の西側にも一応道はあるようなんですが、点線道だし、たぶんダートと思われます。あえて一周はしません。

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一応、大浦の集落をぐるっと回ってから出発します。

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楠という出っ張った岬のあるところまで来ました。ここにも港があって、一部の便は寄港します。

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楠の岬を越えると爽快なシーサイドラインが始まります。海がとても近くて気持ちいいです。

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景色も最高ですね。向こうは笠岡方面です。

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島の北端あたりに「石の舞台」なる施設がありました。何かの特設ステージみたいです。

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そして豊浦港に入りました。ここにもフェリーが発着します。この島は石の産地として栄えたので、それを記念した「メビウスの輪」という石のモニュメントが建っています。

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豊浦と金風呂の間、千ノ浦の陸側に険しい岩山が見えたので寄ってみたら、馬越の採石場跡なる産業遺構がありました。日本の桂林と言われております。そう言われればそうか・・?(笑) 手前の池は丁場湖といって人工的にできたものらしいです。

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ずっと平坦だったので、あっという間に金風呂に着いちゃいました。おっと、こんなところで廃プールを発見。(笑)

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まだ時間が早いので金風呂の西側まで往復してきました。

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そして14:00のフェリーで笠岡に帰ります。これは瀬戸内クルージングの船です。サイクルーズPASSを使った運賃は560円でした。こっちの会社はめっちゃ安いなぁ。帰りは1時間12分もかかりますので、ゆったりと船旅気分を味わえました。

これで念願の笠岡諸島に二つ上陸できたわけですが、どっちかというと白石島の方が印象が強かったですね。北木島はあまりにも平坦すぎてあっという間に終わっちゃいましたから・・。まあ西側の道を一周すれば面白いのかもしれません。

片雲の風に誘われて