ブログ運営論

ブログのアクセスを増やす本当の意味

投稿日:2017 年 1 月 2 日 更新日:

ブログで収益化といえばよく勘違いされるのはアフィリエイトのためだけのサイトを作って荒稼ぎする手法です。よく検索結果の上位に表示されているのに、何か中身が薄っぺらかったり、やたらと商品の購入を勧めてくるようなサイトを見たことはありませんか? 最近問題になっているキュレーションサイトもそうですが、他人の記事を勝手にパクって大量にページを生成し、検索エンジンで上位表示させることによって大量のアクセスを呼び込み、アフィリエイトの売上に結びつけるというあくどい手法です。

さすがにそのままコピペするとGoogleにバレてスパム扱いされてしまうので、文章を微妙に変えたり、複数のサイトからパクった文章をつなぎ合わせて巧妙に一つの記事に仕立てたりするわけです。それをリライトと呼びますが、最近は企業がクラウドソーシングを利用して主婦や学生などに安い賃金で請け負わせている事例まで存在します。

でもそういうサイトって専門知識のないただの素人が書いているので中身が薄っぺらいのは当然ですが、もっと深刻なのは中身が間違ってたり、記事によって言ってることが全然違うケースまで見受けられます。素人だからそれに気づかないのです。でもそんなサイトでも騙されて商品を買ってしまう消費者はいます。サイトの運営者にしてみれば商品が売れて収益が出ればいいだけですから、消費者が不幸になろうと知ったことではないのです。

それで一時的には儲かるかもしれませんが、そんなことをやって何の意味があるでしょうか? 人から尊敬されるわけでもなく、ましてや社会に貢献するわけでもなく、後には何も残りませんよ。しかもそういう手法には永続性がありません。今のところはGoogleをうまく騙せていますが、いずれGoogleのアルゴリズムが賢くなれば確実にそういう低品質サイトは排除されます。そうなればその商売は終わりです。

ブログはそういう目的のために使ってはいけないのです。ではブログのアクセスが増えるとどんな良いことがあるのでしょうか? それを説明するにはかつてのインターネット黎明期にあった自分自身の黄金時代を語るのが一番わかりやすいと思います。

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日本でインターネットが普及し始めたのは1995年頃、ちょうどWindows95の登場と時を同じくしています。それより前にはパソコン通信という世界がありました。1996年になってまだ出始めたばかりのホームページというものに興味を持ち、自分でホームページを立ち上げるということをやり始めました。今思うとやっぱり新しもの好きだったんだなと思いますね(笑)。でもパソコン通信と違って、自分だけのホームページを作って世界に発信できるということにすごく魅力と可能性を感じたは事実です。

その頃のホームページはもうありませんが、写真と自転車をメインとしたテーマで運営していました。当時は今のようなブログというものはもちろんなく、すべてHTMLの手書きで作り上げました。ですからホームページを作るということ自体が簡単ではなく、かなりハードルの高い作業だったのです。当然ホームページを作れるのはコンピュータに強い一部の人に限られていました。さらに当時はデジカメというものがまだ普及していなくて、フィルムで撮影したものをスキャンしなければ載せられませんでした。ホームページに写真を載せるだけでも特別な機材と技術が必要な時代だったのです。今では想像も付かないと思いますが、当時は写真が載っているというだけで珍しがられたものです。

ホームページを作ること自体が難しく、さらに写真まで載せることは大変レベルの高い技術を要求されることから、写真サイトというものは全国に数えるほどしかありませんでした。今でも覚えてますが、ごく数人のネイチャーフォトグラファーの方と親しくさせていただいていたのを思い出します。もちろん自転車のサイトともなるとさらにマイナーですから、先駆けは自分のホームページと他に2~3しか知りませんでした。

そのくらいネット上にサイトが稀少な状態だとライバルがいないわけですから、ものすごく目立つわけですよ。当時はインターネット人口自体が今に比べてはるかに少なかったので、アクセスは多いと言っても一日にせいぜい300件くらいしかありませんでしたが、それだけで予想を上回る反響がありました。

そこで一つの試みとして自分で撮影した写真を売り始めました。売るといっても今のようにオンラインのフォトライブラリーを通じて販売するのではなく、ホームページから直接メールでやりとりして売るのです。しかも支払いは銀行振込や郵便振替のような非常に原始的な方法で取引していました。驚いたことにそれでも飛ぶように売れたのです。少なくとも100人以上の方に販売し、10万円を超える利益を上げました。今では到底信じられない奇跡のような出来事です。もし今同じことをやったとしたら間違いなく一人も売れないでしょう。それは絶対に保証します(笑)。

このエピソードを振り返ってみると、やはりライバルがいなかったからということに尽きます。当時は今のようにネット上に写真素材が溢れていて、クリック一つで無料でダウンロードできる時代ではなかったのです。だからお金を出してでも欲しいと思う人がいるのは当然です。しかもデジカメがまだ普及していない時代でしたから、高画質というだけで価値のあるものでした。作品的には大したものではなくても、高画質できれいな写真なら売れた時代だったのです。

ホームページをやっているとさらにいろんなことが起こりました。たとえば雑誌などから写真使用の依頼が来たり、原稿執筆の依頼が来たりしました。実際に自分の書いた記事が署名入りで書店に並びました。また新聞に掲載されたり、果てはテレビ出演までしました(笑)。つまりホームページをやってアクセスが伸びると、ネット以外のところからいろんなオファーが来るのです。これって普通にサラリーマンやってたら絶対にあり得ないことですよね。ネット上でアクセスを集めるということの本当の意味は、リアルの世界で露出の機会が増えるということなのです。

しかし自分にとって不幸だったのは、まさにインターネットの黎明期に成功体験をしてしまったということです。当時の自分にはそんなことを知る由もなく、それを自分の能力と勘違いしてしまったのですね。「これからはインターネットの時代だ、ネットさえあれば無名でも這い上がれる」、そんな幻想を抱いてしまったのでした。でもそれは後から考えれば、ただライバルがいなかっただけなんですね・・

それから2001年、ついに死ぬほど嫌いだった会社を辞めました。普通の人は転職先を決めてから辞めるか、独立するにしてもある程度目途が立ってから辞めるんでしょうけど、僕は何のアテもなくいきなり辞めました。まさに衝動的退職です(笑)。でもそれは「インターネットさえあれば何とかなるだろう」という根拠のない自信があったからなんですね。それが甘かったことを後に思い知らされます。

2000年頃からインターネット人口が急速に伸び始め、それに伴ってホームページ作成ソフトなども販売されるようになり、サイト構築のハードルが一気に下がりました。そして決定的な打撃となったのはデジカメの普及です。それまでホームページに写真を載せることは大変難しく、特殊な機材を必要としていたものが、一気に簡単になってしまいました。それも年々進化して高画質になっていきます。もはやフィルムを超えるところまで来ました。ここまでサイト構築のハードルが下がると、誰もがこぞって写真サイトを立ち上げるようになりました。そしてネット上にはライバルが多数出現するようになったのです。その後はもう説明するまでもなく、自分のサイトはライバルの中に埋没していきました。そしてもはや誰も見向きもしなくなりました。

こうやって退職直後に天国から地獄に落ちました。何の準備もなくいきなりフリーになったもんですから、コネなんてあるはずもありません。当然仕事なんて来ません。フリーは仕事なければ別名無職とも言います(爆)。ついにフリーをあきらめて転職を考えたこともありましたが、全部落ちました(爆)。失敗したフリーなんてどこも拾ってくれませんよ。その後の人生は坂道を転げ落ちるように、もう落ちる一方でした。落ちて、落ちて、今はどん底にいます。

でもそのどん底からもう一度這い上がるためには、ブログの力が必要なんだと気づきました。僕のようなコネなしフリーにはそれしかないのです。とにかく記事を毎日書いて、アクセスを増やして目立つことだけが僕にできることです。何をやってもうまく行かなかったけれど、それだけなら努力すればできることなんです。

初めに言ったように、汚いやり方でアクセスを集めて収益を上げても何の意味もないんですよ。ブログから直接得られる収益なんてたかが知れてますし、そもそも自分の命運をGoogleやAmazonに握られているということは非常に危険です。そんなのはちょっと風向きが変わっただけで簡単に吹き飛んでしまう不安定なものです。

そうではなくて、ブログのアクセスを伸ばすことの本当の目的は、ブログを自分の「名刺」にするということです。自分自身がネット黎明期に経験したように、ブログのアクセスが増えればいろんなところからオファーが来ます。それで仕事の依頼が来たり、書籍執筆、講演の依頼が来るようになれば安定的に収益を生み出せます。思わぬ援助が得られることもあります。また一つでもアクセスの多いサイトを持っていると、そこからユーザーを流し込むことができるので、どんなウェブサービスをやってもうまく行きます。

ただ今は昔と違ってライバルが増えた分、ハードルがはるかに高くなっています。ネット黎明期であれば一日に数百ページビューもあれば注目されましたが、今では1万ページビューはないとネット以外からオファーが来るレベルにはなりません。それは途方もなく高いハードルですが、だからこそ挑戦し甲斐のある目標なのです。

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