登山

新緑の木ノ実ヤ塚

投稿日:1998 年 4 月 26 日 更新日:

■コースタイム
登山口=0:20=二階岳=0:40=木ノ実ヤ塚=0:40=二階岳=0:15=登山口【total 1:55】

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 今日は天気が良かったら桧塚奥峰に挑戦しようと思っていたが、予想通り朝からぐずついた天気で予定変更。まるで先週の天気の再現である。11時を過ぎてようやく青空が広がってきた。前からずっと気になっていた木ノ実ヤ塚へ行くことにする。木ノ実ヤ塚とは何とも変わった名前であるが、その名前には強く惹かれるものがある。

 大又から麦谷林道に入る。初めて通る道である。林道は舗装されて道幅も割と広いが、非常に坂がきつい。ローギヤでないと上れないようなところもある。林道沿いでは新緑がみずみずしく、真っ青な空とのコントラストは何かこの世のものとは思われないくらいの鮮やかさだ。20分ほどかかって登山口に到着。「二階岳」と書かれた小さなプレートがあるだけで見過ごしそうなところであるが、車が3台停まっていたのですぐわかった。こんな山登る人はいないだろうと思っていたが、好き者はいるものだ。


林道から見る薊岳(左)と木ノ実ヤ塚(右)

 12時35分に出発する。尾根伝いの作業道のような感じの道を登っていく。ずっと植林の中だが、この辺は桧のようだ。ところどころ伐採された桧が倒れていて、それを迂回しなければならないところがある。あまり人が歩かないので蜘蛛の巣が結構多く、まとわりつくとうっとうしい。すっかり蜘蛛の巣払いの道具と化したトレッキングポールを振り回しながら進む。それほどきつい登りもなく、20分ほどで二階岳に到着。樹林に覆われてあまり展望はきかない。


二階岳山頂

 二階岳からはいよいよ自然林に変わり、雰囲気もぐっと明るくなる。二階岳からの下りはほとんどない。少し行くと木の間越しに千石山から赤嵓山・池木屋山が望めるようになる。右手に台高主稜線を眺めながら行く尾根道は実に気分爽快である。やがて尾根が広くなる箇所があるが、ここは赤いテープをたどっていけば迷うことはない。この辺からバイケイソウの群落が現れる。正面には目指す木ノ実ヤ塚の丸い山頂が見える。小鳥たちのさえずりが響きわたり、清々しい春山の雰囲気満点だ。しばらく平坦な道が続き、一旦下ってクマザサの茂る急坂を直登する。雨後で滑りやすく大変歩きにくい。いかにも夏場はうっとうしそうな道である。この季節がベストであろう。大変な急坂を登り切るとやっと頂上かと思ったが、まだ上があった。この山は双耳峰なので一旦下ってまた登り直さなければならない。といっても下りは大したことがなかった。そして最後の登りに取りかかるが、ここがまた非常にきつい。しかもクマザサが茂ってうっとうしい。滑りやすいのでササをつかみながら慎重に登る。そしてクマザサが背の低いミヤコザサに変わると間もなく山頂に着いた。


尾根より台高主稜線を望む


尾根から見た木ノ実ヤ塚山頂

 山頂には薊岳方面から来た中年男性3人組がすでに着いていた。ブナやヒメシャラの樹林に覆われた山頂はこんもりとして丸く、中央に三等三角点の標石がある。あまり展望はきかないが、国見山から明神平・明神岳のあたりは手に取るように見える。薊岳はすぐ目の前に見えていて思ったより近い。さらに木の間をよく見ると千石山から池小屋山のあたり、そして大台ヶ原がくっきりと見える。今日は空気が非常に澄んでおり、大台ヶ原がこんなによく見えるとは思わなかった。大普賢岳のゴツゴツした稜線もすぐにわかった。3人組は先に下山し、一人だけの山頂となった。それにしても何という空の青さだろう。まだ新緑には少し早いが、見上げれば芽吹き始めたブナやヒメシャラの小枝が青空に溶け込んでいる。その美しさは何とも筆舌に尽くしがたい。吹き抜ける風はあくまでも爽やかで、風の音と小鳥のさえずり以外何も聞こえない全くの静寂。時のたつのも忘れていつまでもここにいたいと思うほど素晴らしい雰囲気であった。


山頂の美しいブナの森

 50分の滞在の後、午後2時30分に下山開始。登山口に戻るとまだ車の数が減っていない。いったいどこまで行っているのだろうか。期待通り、木ノ実ヤ塚は静かな深山の雰囲気を味わえる素晴らしい山であった。また来てみたいところである。紅葉の時期もまた美しいであろう。

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