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富士フイルム FinePix F300EXR購入記

投稿日:2011 年 4 月 16 日 更新日:


富士フイルム FinePix F300EXR

写真撤退したら押さえつけていた物欲が目を覚まし、デジカメ買っちゃいました(爆)。やっぱり写真ブームは物欲を抑えるためのソフト重視路線だったのね・・。やめた途端にハードに走っちゃいました(爆)。

なぜだか急にコンデジが欲しくなったのは、動画復活したためです。昨年動画撮り用にサンヨーのXactiを購入しましたが、自転車では全く使えないことがわかったので(初めからわかってますが)、動画がきれいに撮れるコンデジを物色していました。

最有力候補に挙がったのは動画には定評のあるLUMIX DMC-TZ10でした。すでに後継のTZ20が出ていることから、3月には1万6千円台まで値下がりしていました。この機種はフルHDが撮れないことから人気がないようです。しかし4月に入って欲しいと思ったときにはすでに在庫が少なくなっており、2万円台まで値上がりしていました。一番安い時を知っているので、これでは買えません。

たまにキタムラで特売をやっているので、「もしや」という気持ちでキタムラを覗きに行きましたが、やはり置いてませんでした。この時点でTZ10はあきらめました。デジカメには旬というものがあります。後継機が出て最も値下がりしたときが買い時です。その時を逃したら縁がなかったと思ってあきらめなければなりません。

ただ、その時キタムラには富士フイルムのFinePix F300EXRが16,800円(何でも下取りで)で出てました。キタムラはたまに価格.com対抗でそれより安い値を出してくるようです。最近後継のF550EXRが出たためにF300EXRはわずか半年で生産終了となり、価格が下落しました。お目当てのTZ10が空振りに終わったので、これを買うべきか1時間ほど悩みました(笑)。そして「買わなきゃ損!」という気持ちに負けて、結局買っちゃいました(爆)。デジカメはその時一番お買い得な機種を買うのが賢い消費者です。決して新製品に手を出してはいけません。どうせすぐ旧製品になるんですから・・

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さて、僕は今まで同じ富士フイルムのFinePix F200EXRを使っていました。F300EXRはその後継に当たるわけですが、よく考えるとこれはF200EXRの正統な後継とは言えず、むしろF80EXRの後継に近いものです。なぜかというと、F200EXRが1/1.6型センサーを搭載していたのに対し、F300EXRはF80EXRと同じ1/2型センサーという小さいものに変わっているからです。つまり富士フイルムとしてはF200EXRの高画質路線からF80EXRで採用された高倍率ズームなどを特徴とする多機能路線にシフトしたと考えられます。1/1.6型センサーが引き継がれなかったことは非常に残念なことで、画質はF200EXRから大きく後退しています。まったく別物と言えます。その代わり、換算24mmから始まる15倍ズームなどの利便性をどう見るかということです。

ここで誤解のないようにあらかじめお断りしておきますが、F300EXRの画質は最近主流となっている1/2.33型 1200万画素センサーを搭載する同クラスのカメラと比べて特別悪いというわけではありません。最近のコンデジはバカげた高画素化により画質が低下する一方です。その中では標準的か、むしろやや上とも言えるでしょう。しかしF200EXRと比較してしまうともうダメなのです。F300EXRの画像を初めて見たときは「なんじゃこれは?」と思いました。驚異的な高画質を誇るF200EXRと比較するとガックリ来ます。ピクセル等倍で見てみると、最近の高画素コンデジによく見られる細部が潰れた「塗り絵」そのものなのです。残念ながら、画質に関しては大幅に退化したと言わざるを得ません。F300EXRの画質は単体で見ればそれほど悪くありませんが、常にF200EXRと比較されるかわいそうな運命を背負っているのです。デキのいい兄と比較される弟みたいなものでしょう(笑)。もしF200EXRを知らなければ幸せになれます。

画質が悪いことはサンプル画像を見てあらかじめ知っていました。それでもこの機種を買おうと決めたのは、F200EXRで感じているさまざまな不満を解消してくれそうだからです。F200EXRも普通の使い方であれば特に不満はありません。しかし自転車という特殊条件に限ると非常に使いづらいことがわかっています。一つはホールディング性。自転車で走行中に撮るには必然的に片手でホールディングすることになりますが、F200EXRはツルンとしたデザインのため、指が引っかかるところがなく、安定が悪いのです。最悪なのは右手の親指が当たる場所にモードダイヤルがあり、勝手にクルクル回ってしまうことです。そのため撮影しようと思うと必ずモードが勝手に切り替わってしまいました。もう一つは走行中に撮ると高い確率でブレてしまうこと。どうもF200EXRの露出プログラムは早めに絞り込むようになっていて、晴天時でも1/100秒以下の遅いシャッタースピードになってしまうことが多いのです。走行中に撮れば半分以上の確率でブレます。しかもAFの精度も悪く、ピンボケも多発しました。

これらの不満点が解消されるのであれば、多少の画質低下には目をつぶってもF300EXRを導入する価値はあると考えました。もう一つの利点はバッテリーがF200EXRと同じのため、共用できるということです。F200EXRは自転車以外で画質を重視する場面ではまだまだ使うと考えられるため、バッテリーの使い回しができるのは大きな利点です。すでに予備を1個持っていましたので、これでバッテリーが3個になりました。

実際に使ってみての感想に移ります。まずホールディング性は大幅に向上しています。ボディー前面にはラバーの付いた膨らみが装備され、とても握りやすくなっています。そして最悪だったモードダイヤルはボディー上側に斜めに取り付けられ、その下が少し膨らんでいて親指が自然に引っかかるようになっています。この膨らみは絶妙なホールディング感をもたらします。これで片手でも安心して撮れるようになりました。

そして露出プログラムの問題ですが、F200EXRと違って、最高シャッタースピードが1/2000秒までになり、できるだけ開放でシフトするように変わったようです。絞りもF200EXRの2段階から3段階に増えましたので、絞られたとしても急激にシャッタースピードが落ちることはありません。実際、走行中に撮影してもブレることは皆無でした。おまけにAFの精度もすばらしく良くなっていて、ピンボケも見られません。

この機種の最大の売りは撮像センサーの画素中に埋め込まれたAFセンサーにより、一眼レフと同じ位相差AFを可能にしたことです。そのおかげでコンデジとしては最速のAFが可能で、望遠や接写時でも迷わずピタッと合います。どのメーカーも似たようなデジカメばっかり出してますが、こういう独創的なアイディアは大いに評価したいですね。

多くの人にとって最も魅力があるのは35ミリ判換算で24-360mmという超高倍率ズームでしょう。これはもう無敵と言えるほど強力なものです。僕にとって望遠はどうでもいいですが、広角が24mmから始まるのは大きな魅力です。それがこんな小さなボディーに収まっているのですから驚きです。さすがにこれほどの高倍率ズームになるとレンズ性能が心配になりますが、確かに四隅の崩れは少々見られるものの、それはコンデジとしては普通のことで、むしろ頑張っている方と言えるでしょう。特に望遠側のキレの良さは素晴らしいです。おそらくソフト的に補正しているのでしょうが、広角側の歪曲がほとんどないのも見事なものです。

あと少々マニアックな利点と言えば、PSAMすべてのモードが使えること。まあたいていの場合、Pモードで十分ですが、シャッタースピードを選べるということは頼りになります。コンデジの場合、絞り優先ができるといっても実際に使える絞りが1~2段しかなくてほとんど意味がないことが少なくありません。たとえばパナのTZ10の場合、開放絞りが広角側でF3.3、最小絞りがF6.3となっていますから、実質的には2段分弱しかないわけです。もともとコンデジは被写界深度が深いため、このくらい絞りを変えても描写はほとんど変わりません。ましてや望遠側では開放絞りがF4.9にもなりますから、1段分も変わらないわけです。これでは絞り優先なんてあっても単なるお飾りに過ぎません。F300EXRの場合は、絞りはNDフィルターを併用していて3段階の切り替え式となっています。NDフィルターなら回折ボケの影響を受けないため、大きく光量を減らすことができます。コンデジにとって絞りとは被写界深度を制御するものではなく、シャッタースピードを変えるものと考えるのが合理的です。レンズを前から覗き込むとわかりますが、F300EXRは一段階絞ると2段分のNDフィルターが挿入され、さらにもう一段階絞ると1段分の実絞りが挿入されることがわかります。つまり全体で3段分の変化が得られるわけです。これは広角側でも望遠側でも変わることなく、ズーム全域で一定です。これならシャッタースピードを遅くして水の流れを表現したり、流し撮りでスピード感を表現することも可能になります。絞りが3段階しかなくても、こちらの方がよほど実用性があるのです。なおズームレンズの開放F値はF3.5-5.3ということになっていて、確かに換算360mmではF5.3になるのですが、どういうわけか換算240mmあたりでは最も暗いF6.2になってしまいます。F値は焦点距離とともに単調増加するはずなので、光学的にこういうことはあり得ないと思うんですが、いったいどういうメカニズムなんでしょうか?

本来の目的であった動画ですが、F200EXRにはなかった1280×720のHDモードがあります。ただしフレームレートは24fpsと若干少なくなっています。まあ僕はVGAが撮れれば十分ですけど・・。動画撮影中のズームやAFの追従も可能になっています。やはり動作音は録音されてしまいますが・・。F200EXRでは逆光時にスミアが目立ちましたが、F300EXRではかなり改善されています。絞りが1段増えたので、十分光量を絞れるようになった効果ではないかと思います。あとF200EXRで不満だった音質は飛躍的に改良されました。動画のフォーマットを解析すると、F200EXRが8ビット11.025kHzであったのに対し、F300EXRでは16ビット48kHzにスペックアップしています。つまり完全なCD品質になったわけです。残念ながらモノラルですが、確かに音質ははっきり良くなっていて小さな音まで聞き取れます。ただどういうわけかマイクはモノラルなのにフォーマットはステレオになっていて、無駄に容量を消費しているのが気になります。あと動画の形式が今どきAVIなので容量がバカでかいのも難点といえます。

もう一つ面白い機能と言えば、パノラマ撮影があります。これまでのコンデジではパノラマアシスト機能というのはありましたが、後からPCソフトで合成する必要があり、それが面倒でほとんど使ったことはありませんでした。しかしF300EXRではカメラを振るだけで自動的にパノラマ撮影してカメラ内で合成して一枚の画像にしてくれます。範囲も120度、240度、360度の3つから選べます。これはとても面白いと思いました。あと最近流行りの複数ショットを重ね合わせて手持ちで夜景を撮るという機能も装備されています。

最後に肝心の画質ですが、どうやら「塗り絵」になる時とならない時があるということがわかりました。では塗り絵になるのはどういう時かを調べてみると、ISO感度が上がると確実にそうなるようなのです。ですからこのカメラで高画質を得るには、できるだけ低感度で撮影するのがよいということです。感度オートに任せず、日中屋外の撮影では常にISO100に固定しておけば「塗り絵化」は防げます。こうやって撮ればさほど悪い画質ではありません。F200EXRではやや青っぽい発色が気になりましたが、F300EXRではむしろ暖色系にシフトしていて、こちらの方が見た目はきれいです。ただ青空が若干マゼンタっぽくなる場合があるようです。発色は誇張されすぎず自然で好感が持てます。さすがフィルムメーカーの意地があるのか、デジカメが苦手とする黄色や赤も飽和することなく、非常にきれいに出ます。とりあえず無編集の原寸大サンプル画像を一枚載せておきます。これを良いと見るか悪いと見るかは人それぞれでしょう。


35ミリ判換算45mm f4.2 1/640秒 ISO100 Pモード 600万画素

後継のF550EXRではセンサーがCCDから最近流行の裏面照射型CMOSに切り替えられました。これは主にフルHD動画を可能にするためでしょう。裏面照射型CMOSの方が高感度での画質は圧倒的に良いとされていますが、逆に低感度での解像度や発色はCCDに軍配が上がるとされています。そして何より自転車動画ではCMOSセンサーはこんにゃく現象が酷くて使い物になりません。自転車ならCCDに限る! 富士としては最後のCCD搭載機になるかもしれないこの機種は案外貴重かもしれません。

※4月28日、売却しました。

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