車中泊に適した場所

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車中泊

車中泊は自由だと言ってもどこでも泊まっていいというわけではありません。最低限、駐車場とトイレがあることが必要です。そして市街地での車中泊は近隣の迷惑になる可能性があるので遠慮すべきですし、最悪不審車両として通報されかねません。ですから基本的には郊外の静かなところで場所を探すことになります。以下、どういう場所が車中泊に向いているか考えてみましょう。

1. 高速道路のSA・PA

車中泊の場所として誰もが最初に思いつくのは、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアでしょう。高速道路を長距離走っていると必ず一定の距離ごとにありますし、もともと休憩や仮眠のための施設ですから、気兼ねなく利用できる安心感もあります。

ただこれらの場所は快適な車中泊にはあまり向いていないと思います。というのも、夜通し長距離トラックが疾走していますので騒音が激しく、安眠を妨げられるからです。大きなSAになると深夜でも常に車が出入りしていますから何かと周りが騒がしく、落ち着いて寝られそうにありません。私も何度かPAで泊まったことがありますが、やはり夜中に何度も目覚めて熟睡できませんでした。

24時間営業のレストランやコンビニを併設した大型SAは確かに便利ではありますが、その反面、車の出入りが激しいため落ち着いて車中泊するには向いていません。もし高速道路で車中泊するなら、売店などが何もないトイレだけの小さなPAがおすすめです。寝るだけならそれで十分です。こういうPAは夜間車の出入りが少ないので静かですし、規模が小さい分、トイレまでの距離も近くて便利です。SAでパンフレットをもらっておくと各PAの設備が載っているので、あらかじめ目星を付けておくといいでしょう。

2. 道の駅

一般道路で最も利用しやすいのは道の駅です。私も一番多く利用しています。道の駅は主に地方の国道や主要道路沿いに設置され、現在では全国で1,000ヶ所以上にも増えています。道の駅が認定される条件として、24時間利用可能な駐車場とトイレがあることが必須とされていますので、車中泊にはまさにうってつけなのです。道の駅は地図にも載っているのであらかじめ予定を立てることができ、初心者向きであるともいえます。設備も概してきれいで、うまく場所を選びさえすれば最も快適な車中泊を楽しめます。

ただ道の駅ならどこでも良いというわけではなく、やはり車中泊に向いていないところもあります。特に長距離トラックが夜通し走る幹線国道沿いは騒音が激しいので、基本的には避けるべきです。またコンビニなどが併設された大型の道の駅もやはり夜間車の出入りが多いので落ち着いて寝られません。道の駅が車中泊に向いているかどうかは、ある程度経験を積めば自然と判断できるようになるでしょう。

最近は車中泊がブームのため、道の駅も人が集まりやすいところは特に週末は混雑する傾向があります。過密状態になるとドアの開け閉めやアイドリング音が気になって非常に不愉快極まりないです。あらかじめ混みそうなところを予測して避けるというテクニックも必要になってきます。

3. 一般道路の休憩所・PA

一般道路を走っていると、たまにトイレのある休憩所やパーキングエリアを見つけることがあります。また道の駅とよく似た「○の駅」といった施設もたまに見かけます。こういう施設もトイレはたいがい24時間利用可能ですので、車中泊するには向いています。道の駅ほど知られていないので利用者が少なく、快適に車中泊できる可能性が高いです。

ただこういう施設は地図に載っていないことが多いため、あらかじめ予定を立てることが難しいんですね。道を走っていると「ここで車中泊できそうだな」と思うことは多いのですが、道の駅のように狙って行くことが難しく、ある程度経験者向きといえます。基本的には一度見つけた場所は覚えておき、次行くときに利用するという形になるでしょう。でも最近はGoogleマップやストリートビューを駆使すれば、ある程度事前に発見することも可能かもしれません。

4. 自然公園・河川公園

郊外の高原や湖、河川敷などに行けば「○○自然公園」といったところがよくあります。こういう場所もたいがい駐車場とトイレがあるので車中泊できる可能性が高いです。一応地図には載っていますからあらかじめ予定を立てることができますし、Googleマップを駆使すれば駐車場の有無も確認できるでしょう。

ただ実際にトイレが24時間使用可能かどうかは行ってみないとわかりません。たいていの場合、夜間も使用可能なことが多いですが、建物の中にある場合は夜間閉鎖されて使えない可能性もあります。というわけで、少々のリスクはありますが、うまく当たれば自然の中で誰にも邪魔されず静かな夜を満喫することができます。

5. ダム

大きなダムのそばには必ずと言っていいほど公園が整備されているもので、たいてい駐車場とトイレが設置されています。これもGoogleマップであらかじめ見つけ出すことが可能でしょう。トイレもたいがいは24時間使用可能ですが、やはり行ってみないとわからないリスクはあります。

6. 海水浴場

海水浴場にはたいがい大きな駐車場とトイレが設置されていることが多く、シーズン以外でも使えるので夏以外なら狙い目です。夏場はオートキャンプなどをする人が多いと思われるので騒がしいですし、だいいち暑すぎて寝られませんので避けるべきです。

7. スキー場

スキー場というのは広大な駐車場があって、シーズン以外でも開放されていることが多いものです。トイレが使えるかどうかは行ってみないとわかりませんが、高地にあるため夏でも涼しく、穴場の車中泊スポットになる可能性があります。

8. 登山口

登山をする人は基本的に登山口の駐車場で車中泊することが多いものです。もちろん朝早くから動けることもありますが、最近は登山ブームで土日は駐車場が朝早くから混雑することが多く、場所取りの意味合いもあります。トイレはある場合とない場合がありますが、あっても汚いことが多く、夜は真っ暗になることを覚悟しなければなりません。

私は尾瀬などの設備が整った場所を除いて、基本的には登山口で車中泊はしません。というのは、周りに食料を調達できる店が何もないため、前の日にすべてを用意しておかなければならないからです。食料だけでなく水もそうです。登山口で水を補給できるとは限りません。また携帯の電波も届かないことが多いので、夜の間にネットで情報収集しようと思っても何もできません。それに山の中ではアブなどの虫に悩まされることが多く、不快極まりないです。

したがって、基本的には登山口では車中泊せず、できるだけ近くの道の駅などで泊まってから移動するのが良いと思います。

片雲の風に誘われて