写真のテーマ

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写真

写真をやめて久しいですが、いっこうに復活の気配を見せないですねえ・・。普通は新しいカメラを買ったりしたのをきっかけにパッと盛り上がるもんですが(熱しやすく冷めやすい人の場合^^;)、E-520を買ってもやっぱり盛り上がらないですねえ・・。結局、コンデジの方が便利だよなぁ・・(^^; これまでも何度か盛り上がりかけたことはあったけれど、本格燃焼する前にスーッと鎮火していくんですよね。まるで火のつきの悪い炭みたいに・・

僕の場合、最初に写真を撮り始めたのが1985年頃で、そこから6年くらいは続いていたけれど、急に興味がなくなって3年くらい撮ってない時期がありました。その頃は旅行の記録がメインで、写真そのものにはそれほど凝ってなかったんですよね。一番興味がなくなっていた頃は一眼レフを使うことさえ面倒になり、安物のコンパクトカメラで日付入りで撮っていた写真が今も残っています。(^^;

それが1996年頃になって再び写真熱が始まり、第二次写真ブームが訪れます。ちょうどその頃、世間ではネイチャーフォトがにわかに脚光を浴びた時期であり、同時にインターネットが普及し始めた時期でもあります。それとともに本格的に写真にのめり込み、一気に機材が増えていきました(泥沼とも言う^^;)。その頃はサイトで写真を発表するという「目的」があったんだと思います。

この時のブームは非常に強力で、すべてが写真を中心に回ってました。当時はまだしがないサラリーマンでしたが、休日はすべて撮影に当てられました。特に被写体に事欠かない春や秋は忙しく、一日でいくつもポイントを回って身体が一つでは足りないほどでした。コンテスト入賞とかそれなりに成果はあったわけですが、今から思えば1999年がピークだったと思います。それを境に徐々に下火になり始め、2002年頃には決定的に終焉を迎えました。

なぜ下火になったのかと言えば、一つには一通り撮り尽くしてしまってやることがなくなったからだと思います。毎年毎年同じ場所で撮っててもマンネリでしかなくなるのですね。マンネリは人のやる気を奪う最大の敵です。そしてもう一つの理由というか、こっちの方が大きいと思うのですが、それはデジカメの台頭です。それまで画質面でお話にならなかったデジカメが200万画素を超えたあたりから「実用的」になり初め、価格も下がってきました。そうなると今まで写真など興味もなかった人達が我も我もと写真を撮り始めました。自分は天の邪鬼なので、猫も杓子もやり始めたとたんに興味がなくなります。その頃はまだブログというものもなかったですが、今やブログ全盛の時代。もう猫も杓子もどころか、掃いて捨てるほどインターネット上には写真が溢れかえっています。完全に写真は飽和の時代に入りました。

それでもう今では写真なんて完全にやる気がなくなってしまいました。あんなに熱中していたのが遠い昔のように人は冷静になれるものです。タバコも一度禁煙してしまえばもう気にもならないといいますが、まあそんなもんです。火をつけようにもすぐ消えてしまってつけようがない・・。結局、撮りたいものがないんですよね。要するにテーマがないということが弱いのです。これまで自分は風景を漫然と撮っているだけで、これと言ったテーマがありませんでした。だから一度消えてしまえばもう復活することはない、確かにその通りです。

じゃテーマを見つければいいではないかということになりますが、それがそう簡単には見つからないのです。少なくともそこへ行けば確実にあるような風景など撮ってもつまらないし、ネイチャーだけは二度とやる気はない。道路元標とか明確なテーマを持っている人は幸せですね。存在そのものがあるかどうかわからないんですから・・。写真の本質とは「発見」にあると思うんですよね。自分の眼で発見したものを記録に残すのが本来の写真というものです。それは自分というフィルターを通して世界を見ているわけで、そこに写真の芸術性が表れます。だから何をおいてもまずテーマを見つけることが第一。僕は人のやってることをするのが何より嫌いだから、誰も撮らない写真を撮りたい。しかし美味しいところはすべて手を付けられてるんだよなぁ・・。かくしてテーマ選びは難しいのである・・

片雲の風に誘われて

コメント

  1. SORAさん ご無沙汰しております。
    「写真のテーマ」 興味深く拝読しました。
    物が無かった時代 ペトリーRF120や二コマートでフイルム代を工面して撮っていたのを思い出しました。
    テーマはありません、撮ったものを一刻も早く見たいと写真屋さんに駆け込んでいました。
    不思議なもので、今はそのネガも写真もわずかしかありませんが、何を撮ったかは覚えております。
    メモとして使っている今のデジカメは、その頃のカメラとは比べようもなく便利で、メモ帳として無くてはならない物になっていますが、撮った全てはPCに納めてしまい心には残りません。
    だから写真を撮るというよりも、ブログを中心とした記録撮りでテーマといえばそれがテーマになっています。
    SORAさんのライフスタイルをよく知るものではありませんが、PCに精通され、旅をされ、音楽の作曲も手がけられる貴方が、レンズを通されても我で行かれる事には変わりないかと思っております。
    今日、風景で人の撮らない写真を撮るのは至難のことですが、同じ場所に立ち同じものを撮ってもSORAさんの写真ではないでしょうか。
    私自身も大勢の人が携帯をかざして群がっていると、撮りたくても去ってゆく人間ですが所詮同じ人間で同じことをしております。
    これからも、なにがどうあれ、夢中でボタンを押していた、拝読してそんな心象を得ました。

  2. SORA より:

    @くろだ かん さん

    ご無沙汰しております。
    モノクロの時代はさすがに知りませんが、デジタルになって明らかに写真の価値が下がったと思います。
    あれはもはや「写真」ではなく、「情報」に過ぎないのだと思います。だから心に残らないのですね・・
    頭であれこれ考えていてもそう簡単に見つかるものではありませんから、いろいろ撮っている中でだんだん傾向みたいなものが見えてくれば、それがテーマになるんではないかと思っています。

  3. 高羽 安比佐 より:

    1年ぶりに小萩麻加江林道へ行ってきました。今日の相方は三重の達人(70歳)であるT・Nさん。大宮サイクリングターミナルを基点に、お出掛けは隣へ一声(越)、二峠、三林道と称して、116kmを8時間掛けて走ってきました。七保峠、藤坂峠、大紀南島林道、奥西河内林道、藤越、小萩麻加江林道です。SORAさんは大紀南島林道はご存知でしたっけ?南島の村山から阿曾へ抜けます。がけ崩れで車両通行止めになっていたのですが自転車は問題なし。未開拓の道なら、機会があればお出掛け下さい。

    コメント欄違いますがカキコしました。以前の投稿へはコメントが不可能なのですか?ネット初心者でよく分からないのですが????。

  4. SORA より:

    @高羽 安比佐 さん

    古い記事にもコメントはできますよ。
    大紀南島林道は4年前に行きました。南島側へちょっと下ったところからの展望がすごくダイナミックでした。
    最近通行止めと聞いてましたが、自転車は行けるのですね・・

  5. 高羽 安比佐 より:

    @SORA
    サイクル紀行、古いレポートから改めて順番に眺めています。私の走りたいと思っていた所が数々出てくるので非常に参考になります。海辺育ちですから、山の中を走ると血が騒ぎますよ。ACAの仲間である、ヘルニア荘(検索で出ます)さんも、名張から曽爾にかけてのコースを走りたいと言ってましたので、ここを見るように伝えます。今後も、どうぞ宜しくお願いいたします。

  6. SORA より:

    @高羽 安比佐 さん

    奈良県民は逆に海辺を走ると血が騒ぎますよ。(笑)
    名張から曽爾にかけては三重といっても奈良みたいなもんですね。
    ご紹介ありがとうございます。