ロードバイク再購入への道(その4)

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ロードバイク自転車

KhodaaBloomのFARNA SL2を買うことに決まりましたが、あとはサイズ選びとどこで買うか?です。

ジオメトリー研究


メーカーサイトよりジオメトリー表(クリックして拡大)

いろんなロードバイクのジオメトリーを見てきましたが、FARNA SL2はどのような特徴があるのでしょうか? 気付いた点をピックアップしてみます。なお、ここでは日本人の最も平均的な体格に合わせて465サイズで考えるものとします。

リアセンター長が短い

これはレーシングバイクという性格からして当然短いです。ここが短いと加速性重視になります。一般的にレーシングバイクなら405~410mm、エンデュランスバイクなら415~420mmが多いです。

シートアングル・ヘッドアングルがともに大きい

レーシングバイクの特徴として、シートアングル・ヘッドアングルともに角度が大きい(立っている)傾向があります。ヘッドアングルが立っているということは、クイックなコーナリング性を重視した設計なのでしょうね。またシートアングルは他の車種と比べても最大に近いくらいの急角度です。シートアングルが立っていると前乗りになるため前荷重になります。今まで乗っていたロードバイクは比較的緩やかだったので、乗り味がどう変わるのか興味のあるところです。

フロントセンターが長い

最も特徴的なのはこのフロントセンターかもしれません。普通、レーシングバイクでは570mm台であることが一般的で、エンデュランスバイクでも580mm台です。591mmもあるのは初めて見ました。他に同じくらい長いのはCAAD13くらいしか知りません。ここが長いと直進安定性を重視した設計になっているということですね。当然、シートアングルが急なことも関係しているでしょうね。

ヘッドチューブは比較的長め

ヘッドチューブ長は135mmと、レーシングバイクとしては長めです。一般的にエンデュランスバイクでは140~150mmに取られることが多いですが、それに近い長さがあります。レーシングバイクではより深い前傾姿勢を取らせるため、ここが110~120mmに詰められる傾向があります。個人的に前傾姿勢がきついのは辛いので、ヘッドチューブは長めの方がいいです。

シートチューブが短い

これはKhodaaBloomのみならず、GIANT系フレームに共通する特徴です。KhodaaBloom開発元のホダカも元GIANT傘下でしたから、同じ特徴を引き継いでいます。シートチューブを短くすることによりサドルを下げることが可能になり、一つのフレームサイズで幅広い身長に適応させることが可能になります。GIANT系フレームでは短いシートチューブ長によって適応範囲を広げ、サイズ展開を3ないし4に絞ることによって結果的にコストダウンにつなげています。俗にGIANT方式とも呼ばれます。フレームサイズを細かく用意しているメーカーは同じ適応身長でもシートチューブ長が長めであることに気付くでしょう。

ただシートチューブが短い弊害として、スローピングがきつくなります。個人的にスローピングがきついのはカッコ悪いので好きではありません。小さいサイズになるほどスローピングが極端になります。逆に言えば、シートチューブが短い分、身長の低い人でもシートピラーを出せるということになります。矛盾するようですが、見た目がカッコいいだけでなく、大型サドルバッグを装着できるメリットもあります。身長の低い人がホリゾンタルフレームに乗るとほとんどシートピラー出ませんからね・・

サイズをどうするか?

車種とカラーはすんなり決まったのですが、最も難航したのはサイズ選びです。これには一ヶ月以上かかりました。実は前に乗っていた同じKhodaaBloomのロードが465サイズだったので、どうせ買い換えるならもう一つ小さい430サイズにしようという気持ちがありました。同じようなのを買っても意味がないと思ったからです。

自分の身長は166.5cmなので、465ならやや大きめ、430ならやや小さめということになります。一応センター値で考えますと、465なら170cmですから+3.5cm、430なら162.5cmですから-4cmとなります。どちらを選んでもちょうど中間になるのですが、どっちが近いかと言うと465の方がわずかに近いですね。だから前は465にした経緯があります。昔はサイズ選びに迷ったら大きめにしておくのが無難と言われてましたが、最近は逆に小さめを選ぶのがトレンドのようです。もちろん人によって意見は異なりますが、小さめを薦める人の方が多いですね。理由は小さいフレームの方がポジションの調整範囲が広いからです。サドルやステムを伸ばすことはできても、フレームを小さくすることはできないからですね。だから自分もその意見にしたがって、430にしようと最後まで思っていました。

一般的にサイズ選びは仮想トップチューブ長で行うのが適切とされています。最近はスローピングフレームが一般的なので、仮にホリゾンタルに直したらいくらになるかという数字です。これを自分の身長から理論的に計算しますと528mmが最適となります。仮想トップチューブ長は430サイズなら520mm、465サイズなら535mmとなってますから、やっぱりど真ん中に来てしまいます(笑)。強いて言えば465の方がわずかに近いでしょうか? これも決め手にはならないのですね。

こうなると最後はフィーリングです。試乗できれば良いのですが、近くに店がないのでできません。仕方なく前のロードを基準に考えます。前のは465でサイズ的にはほぼピッタリでした。特別ハンドルが遠いという感覚もなかったですね。同じメーカーですから465で全く問題ないように思えます。ただFARNA SL2の場合は465サイズで100mmのステムが付いているのです。レーシングバイクなので前傾を強めにしているのでしょうが、これはちょっと長いのではないか?と思いました。でもステムくらい後から替えればいいだけですよね。

GIANT系フレームの場合、気をつけないといけないのは、適応身長の上限はちょっと無理があるのではないか?ということです。たとえば430サイズの場合、身長155~170cmとなっていますが、170cmの人には明らかに小さすぎると思いますね。サドルを目いっぱい上げれば170cmまで何とか乗れるということで、ポジションが相当窮屈な気がします。実質165cmが上限と思った方がいいでしょう。FARNA SL2のカタログに載っているこの写真を見てみましょう。

これは430サイズなんですが、明らかにフレームに比べてホイールが大きく見え、バランスが悪いです。どう見ても女性向けのシルエットに見えますね。スローピングがきつく、ヘッドチューブも寸詰まり感満点で非常にカッコ悪い。普通、カタログ写真には見栄えの良い大きいサイズを載せますから、こんな小さいサイズを載せたりはしません。あえて小さいサイズ、しかも白を持ってきたということは明らかに女性受けを意識しているように思えます。したがって430サイズは実質的に165cmが上限と思った方がいいのです。下限が155cmですから、かなり小柄な人でも乗れるということでしょ? むしろ下限を基準に考えるべきですね。日本人成人男子の平均身長は171cmと言われていますから、465サイズはまさに日本人の最大ボリュームゾーンを狙っています。160cm台後半であれば問題なく465でいけるはずです。

430サイズを選んだ弊害として、サドルをより上げる必要があり、しかもヘッドチューブが短くなりますから、必然的に前傾がきつくなるわけですね。小さいサイズを薦める人の理屈は、ロードバイクらしい深い前傾姿勢が取れるからだと言います。しかし僕は前傾がきついのは嫌なので、これは絶対に避けたい。そういう人の意見は聞く必要がありません。

何よりも430サイズのカッコ悪さは耐えがたいです。それに乗っている自分を想像するのが嫌でした(笑)。最後は見た目ですね。430にするくらいならFARNA SL2をやめて他のメーカーにした方がいいとも思いました。

最後まで430で固まっていたのですが、上記の理由により土壇場で465に変更しました。フレームは交換ができませんから、イチかバチかの決断です。前のが465でピッタリだったから間違いないはず。それに賭けました。もしステムが長すぎたら1センチ短くすることが前提です。

どこで買うか?

あとはどこで買うかです。KhodaaBloomは取扱店が少なく、奈良県にはほとんどありません。前のロードを買ったときはサイクルベースあさひの通販サイトから店頭受取で買ったのですが、ほとんど値引きがないためモデルチェンジの時期に定価で買うのはばからしい。しかし通販や遠くの店で買うのはアフターサポートのことを考えると抵抗があったのですね。

しかしよく考えてみると、最近は何でも自分でやっちゃうし、パーツもAmazonで買えますから自転車店に行く必要ってないんですよね。自転車店で買ったとしても結局お世話になることはありませんでした。それなら別に通販で買ってもいいわけです。安いならそれに越したことはありません。

それで通販で検索してみると、たいがいトップに出てくるのは大阪の「サイクルショップ カンザキ」です。ここってめちゃくちゃ安くて日本一安いとも言われております(笑)。モデル末期になると2割引は当たり前、中には3割引~4割引なんてのもあります。他の店で買うのがアホらしくなるほどの激安ぶりです。取扱メーカーも多くて、KhodaaBloomは大々的に取り扱っています。もうここで買わない手はありません。

楽天やAmazonに慣れている人は面食らうかもしれませんが、ここってシステムが非常にアナログなんです(笑)。一応在庫状況とか書いてありますが、あまり更新されてないので、あると思ってたらすでに完売のこともよくあります。必ず問い合わせが必要です。そして基本的に通販のやりとりは全てメールで行います。何てアナログなんだ(笑)。

FARNA SL2について問い合わせてみましたら、希望のサイズ・カラーはわずかにメーカー在庫ありということで、2割引で販売してくれるそうです。税込で何と10万切りますよ! これは願ってもない好条件です。自分が注文した直後に完売しました。滑り込みセーフ!

カンザキは北大阪を中心に多店舗展開しているんですが、カンザキ菅原本店さんで買いました。店によって取扱メーカーが多少異なるようですね。通販と店舗受取のどちらでもできるんですが、通販だと送料が5400円かかるのと、段ボールの後始末が大変なので直接取りに行くことにしました。ちょっと今混んでいるらしくて注文から10日ほどかかりましたが、9月の中頃に完成の連絡が来ました。

あまり車で大阪まで行ったことないんで、どのくらい時間がかかるのか見当が付きませんでした。Googleマップで検索するとおよそ1時間半ほど。高速を使うとかえって不便なのでオール下道で行きましたが、阪奈道路とR163経由で本当に1時間半ほどで行けましたよ。奈良から北大阪は意外とアクセス良いですね。

通販サイトで見てるといかにも大きな店のような印象を受けますが、実際は住宅街によくある昔ながらの「町の自転車屋」でした(笑)。一応、駐車場は2台分あります。少ない人数でやってるので組立にも結構時間がかかるみたいです。他府県の人には防犯登録せずに渡してもらえるので親切ですよ。一通り説明を受けて車に積み込み帰宅。このくらいの距離ならまたここで買っても良いなと思いました。買いませんけど(笑)。

サイズはピッタリ!

最大の懸案事項であったサイズですが、3回のツーリングで140km乗った後、サイズはピッタリでした。100mmのステムでも別に違和感はないですね。ハンドルの高さも高すぎず低すぎずちょうど良いくらいです。やっぱり430にしないで良かった! ステムは100mmのままでも特に問題なさそうでしたが、一応両方試してみたかったので、とりあえず今は90mmに交換しています。

片雲の風に誘われて