シフトワイヤーは早めに交換しよう

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メンテナンス自転車

2回前のライドあたりからですが、何となくリアディレーラーの調子が悪いことに気付きました。何も触ってないのに時々勝手に変速したりするんですよね。

こういう時はたいていシフトワイヤーの劣化が考えられるのですが、今のロードバイクは購入してから2年半なのでまだ大丈夫だろうと思って放置してました。ところが前回のライドではそれが一層酷くなり、これはもうアカンという状態になりました。経験的に言って、こういう症状が出たらインナーワイヤーが切れかけてるんですよね。以前痛い目に遭ったからわかってるんですが、STIの中でワイヤーが切れるとタイコ部分が残って取り出すのに難儀するんですよ。これは間違いなくヤバい状態なので、速攻でインナーワイヤーを取り寄せて交換しました。すると案の定、この状態ですよ。

思ったよりはるかに酷い状態でした。かろうじて3本くらいでつながってる感じです。よくこれで変速してたもんだ(笑)。あと1回乗ってたら間違いなくプッツンしたでしょうね。もしライド中に切れたらトップギア固定になってしまうのでしょうね(笑)。

それにしてもたった2年半でこういう状態になるのかと驚きました。やっぱりシフトワイヤーって定期的に交換しないとダメなんですよね。ただ「替え時」ってなかなかわかりづらいんじゃないですか? そもそも初心者の人はワイヤー交換の必要性自体を知らないので、一度購入したら何年もそのままかもしれませんね。そこで手遅れになる前にワイヤー交換のタイミングについて考えてみました。

こんな症状が出たら即交換!

ディレーラーの調子が悪いとすぐディレーラー本体やハンガーの歪みを疑う人が多いですが、たいていはシフトワイヤーが原因であることが多いです。経験から言って、インナーワイヤーが切れかけてると次のような症状が出ます。

・何もしてないのに勝手に変速する
・シフトアップ(ロー→トップ)が決まりにくい
・小レバーの感触がスカスカになり、戻りにくい

走行中こういう症状に気付いた時は、帰ったらすぐワイヤーを交換しましょう。最悪はライド中に切れることもあります。できるだけ変速しないようにして帰るまで何とかもたせましょう。

なおアウターケーブルがひび割れしてたりサビてても同様の症状が出るので、それも合わせてチェックしましょう。

定期交換の頻度

本来は上のような症状が出る前に定期交換することが望ましいですね。でも定期交換と言っても人によって乗る頻度が違うので一概には言えず、判断がなかなか難しいですね。

僕の場合は納車後2年半で5000km少々乗ってましたが、それでダメになりました。だから2年くらいが目安かなとは思いますが、よく乗る人なら当然年に一度は交換した方がいいんでしょうね。年間1万km乗る人なら半年に一度かなぁ? まあ5000kmくらいが一つの目安かなとは思います。

これって要するに変速回数で決まるので、リアに比べてフロントは少ないはずです。そういうことも考えて、同時に交換するというよりはフロント側の交換頻度は減らしてもいいかもしれません。

最近のシマノコンポは切れやすい

実は昔乗っていたクロモリロードは納車後15年ほど一度もワイヤー交換せずに放置してましたが、それでも切れませんでした。まああんまり乗ってませんでしたけどね(笑)。だからたった2年半で切れるなんて想像もしなかったのです。

ただ現行のSTIとは構造が違いました。最近ロードを始めた人は知らないかもしれませんが、初期のSTIはレバーの横からシフトワイヤーが飛び出しているのが特徴で、いわゆる「触角」と呼ばれるタイプでした。エントリークラスではつい数年前まで現役でしたよね。あれはカッコ悪いとか、バッグ付けられないとか欠点はありましたが、ワイヤーのルーティングから言えば自然な流れであり、ワイヤーへの負荷が少なかったんですね。だからワイヤーとの摩擦も少なく、比較的切れにくかったのです。他にもレバーの引きが明らかに軽かったですしね、あれはあれで合理性があったのです。

ところが最近のSTIはケーブル内蔵式にするためシフトワイヤーを無理やり90度曲げて後ろから出しています。そのためワイヤーとの摩擦が大きくなって切れやすくなってしまったのです。確かに見た目がスッキリとなり、バッグも付けられるようになりましたが、引き替えに失ったものは結構大きいと思いますよ。

だから昔の感覚でまだ大丈夫なんて思ってると痛い目に遭います。数千キロも乗ってるといずれほつれてくるのは確実なので、早め早めの交換が必要です。

ケーブル内装式はめんどくさい

ワイヤー交換は慣れてるはずなんですが、今まで乗ってたロードは全部ケーブル外装式だったんですよね。だから何も悩まなくても簡単に交換できました。しかし今のロードは初のケーブル内装式なんですよ。経験がないだけにやってみるまでうまくできるか不安でした。

というのも、一度もバラしたことがないので中がどうなっているのかわからなかったのです。実はケーブル内装式と言いましても車種によっていろんな方式があり、インナーワイヤーがフレーム内でむき出しになっているものや、フルアウターと言ってアウターケーブルがそのままフレーム内を貫通している場合もあります。

自分のはどういう方式だったかと言うと、ちょうど中間的な方式でBB下からライナーがダウンチューブ内に挿入されている形でした。ただこのライナーがどこまで入っているかは開けてみるまでわかりませんでした。もしかしたらBB付近だけしか入ってない可能性もあります。そうなると一旦ライナーを引き抜いて別の長いライナーを挿入する必要があったのですが、BB下からライナーを押し込んでやると反対側から出てきたので、ほぼダウンチューブ内をカバーしていたようです。ライナーの頭さえ出せればあとは抜け落ちないように注意しながらインナーワイヤーを通せばいいだけなので割と楽な方でした。

要は完全にワイヤーを抜いてしまうとフレーム内を通せなくなるため、インナーかアウターかどちらかを残しておいてガイドにするということが肝です。そのためにライナーという専用パーツも市販されています。ただそうは言っても外装式に比べれば確実にハードルが上がることは事実です。不用意にやるとフレーム内を通せなくなって詰む可能性もあり得ます。だから初心者が怖がる気持ちもよくわかりますね。必然的にワイヤー交換が億劫になるわけです。

ケーブル内装式が標準になったのは割と最近のことですが、今では外装式を探す方が難しいですね。メリットとしては見た目の問題、エアロ効果などが言われてますが、空力の違いを実感できる人間なんてこの世にいないと思いますよ(笑)。はっきり言って掃除がしやすいこと以外にメリットなどなく、僕にとっては迷惑でしかありません。本当にやめてほしいですわ。見た目なんてどうでもいいじゃないですか。自転車なんて少々無骨な方がカッコ良いんですよ。外装式のメンテナンス性の良さは最高だったなぁ。

穿った見方ですが、本音は素人に触れない部分を増やして自転車屋が儲けることが目的なんだと思いますね。油圧ディスクもそうですが、新しい機材を売りたいメーカーと工賃を稼ぎたいショップの思惑が一致して持ちつ持たれつの関係なんでしょう。

ワイヤー交換くらい自分でしたい

僕はワイヤー交換なんて自分でするのが当然と思ってましたが、ショップに任せる派も結構多いみたいで驚きました。まあ素人が下手にいじってグチャグチャにするよりプロに任せた方が安心という考え方はわかるので否定はしません。ただ何でもかんでもショップに丸投げしているといざ出先でトラブった時に何もできなくなるんですよ。そう都合良くショップなんてありませんからね、僕みたいに山奥の僻地ばかり走ってると完全にアウトです。

要は仕組みがわかってることが大事なんです。仕組みさえわかってれば何とかなります。そのためには自分でいじるのが一番。個人的にはタイヤ&チューブ交換、チェーン交換、ワイヤー交換、この3つは基本のメンテナンスとして自分ですべきだと思いますね。

ワイヤー交換はシマノのディーラーズマニュアルを読めば詳しく書いてあるので、手順通りやれば難しいことはありません。おそらくショップに頼む人の多くは交換作業そのものよりも後の調整が不安なんじゃないでしょうか? でも基本的にディレーラーの再調整は不要なんですよ。やることはワイヤーの張りを調整するだけ。張り替えた直後は必ず緩んでいるので、ディレーラー側のアジャスターボルトを左に回してワイヤーテンションを上げてやるだけです。普通はそれだけでちゃんと変速します。

最近はYouTubeでもメンテ作業を解説してくれてるので、いくらでも参考になる動画はありますよ。いきなりやるのが不安なら、まずはショップにお願いして交換作業をしっかり眺めておけばいいでしょう。そうすれば何となく仕組みもわかるでしょうし、いざ自分で挑戦するときもスムーズに行くはずです。

片雲の風に誘われて

コメント

  1. romi より:

    こんばんわ。

    ユーザーは単なる鴨になってきて(ぼる対象でしかなくなったのでしょうか?)

    シマノに限らず、ワイヤロープ系 電線系 端子系 も耐久性が低下しているんですよ。
    マテリアルがメイドインジャパンで無くなって居るのが根本原因でしょうか?

    経験則からですが、C国製を使用すると経年劣化が約半分くらいですか。・・・

  2. SORA より:

    >romiさん

    メーカーは海外生産でコストを削減し、製品寿命を短くして買い換えを促進することに執心してますね。
    ユーザーはぼられるばかりです・・