eTrexで勾配を確認する方法

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GPS

前の記事でeTrexの魅力についてお話しましたが、僕が最も残念に思うのが勾配表示ができないということなのです。ヒルクライマーにとって、今登ってる坂が何%ということは常に気になりませんか? だいたい感覚でわかると言えばそれまでですが、リアルタイムで確認できたらもっと楽しいですよね?

ほとんどのGPSサイコンでは勾配表示ができるので、そのためだけに安いサイコンを導入したりもしました。しかし何とeTrexでも勾配を確認できる方法を見つけてしまったのです(笑)。といっても自分が発見したわけじゃなくて、ある方のブログに書いてあったのを見て、なるほどそうだったのか!と思った次第です。もしかして既に常識?

まあ勾配そのものが表示できるわけではなく代用なんですけど、それでも正確に勾配が測定できるので、覚えておいて損はないと思います。eTrexユーザー以外には何の役にも立たない情報ですけどね(笑)。

設定方法


勾配を測定するにはトリップコンピューターの画面でGlide Ratioを選びます(日本語版なら滑空比です)。データはxxxx:1という形で表示されます。

他のサイコンと同じく、気圧高度計を利用して距離と高度差から算出しているので10秒程度のタイムラグがあり、停止中は表示されません。

換算方法

表示されるデータはもちろん勾配ではなくて、グライドレシオ(滑空比)と呼ばれるものです。聞き慣れない言葉なので何?と思われるでしょうから、簡単に説明しておきましょう。

滑空比というのは航空分野で使われる用語で、グライダーのような滑空機が垂直方向に下降する間に進む水平距離との比を指します。下の概念図で言えば、水平距離xを垂直距離yで割った値(x/y)が滑空比となります。

例えばグライダーが100m降下する間に500m進んだとすれば、滑空比は500/100 = 5となり、eTrexの画面では5:1と表現されます。

一方、勾配というのは水平方向に進む間に垂直方向に登った距離との比を指します。上の図で言えば、垂直距離yを水平距離xで割った値(y/x)が勾配となります。一般的にはこれを100倍して百分率で表すのが慣例になっています。

これでおわかりのように、滑空比と勾配は逆数の関係にあります。つまりeTrexに表示された滑空比の逆数をとれば勾配になるということです。例えば滑空比が10:1と表示されていれば逆数をとって1/10となり、百分率に直せば10%ということになります。

数字に弱い人はそんなの瞬時に計算できないよと思われるでしょうが(笑)、こんなのは代表的な数値を覚えておけばすぐに変換できます。以下に換算表を示します。普通はこのくらい覚えておけば十分でしょう。

要するに数値が小さくなるほど勾配がきついということがおわかりでしょう。10を切るか切らないかが一つの分かれ目でしょうね。あとややこしいのですが、上り坂では数値が必ずマイナスになります。というのはグライダーは降下が基本なので下り方向が正になっているからです。感覚と逆なのでややこしいですが、そこは慣れて下さい(笑)。

片雲の風に誘われて