Amazfit Band 7のレビュー

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スマートウォッチデジタルガジェット

Instinct 2Sを買って半年ですが、また性懲りもなくスマートウォッチ(スマートバンド)を買ってしまいました(汗)。こういうのって一度買い出すと止まらないんですよね。自転車と違って置き場所取らないし(笑)

3月初めのタイムセールの時に買ったので、もうすぐ1ヶ月になります。ある程度使い勝手もわかってきたところで恒例のレビューをやってみます。すでにたくさんレビューが上がってるでしょうから今さらやっても意味はないですが、一般的なことより自分目線で気になる点に絞って解説したいと思います。

Amazfit Band 7の特徴

この製品はAmazfitシリーズの中では最下位という位置付けで、スマートバンドというジャンルに入ります。約7千円で買える手頃な価格ながら、機能的には一切妥協がなく、上位のスマートウォッチが持っているような機能はすべて受け継いでいます。いわゆる「全部入り」ですね。ただしGPSは内蔵しないので、ワークアウトはスマホとの連携が必須になります。その辺りで差別化しているわけですが、ライフログ用として使うには必要十分な機能を備えているのでコスパ最強のスマートバンドと言われています。

Amazonでは常時6,980円

僕が買ったときはたまたまタイムセールだったので額面6,980円になってましたが、通常は額面7,980円で1,000円引きのクーポンが付いていますので実質6,980円は変わりません。

Amazfit Band 7を買おうと思ったきっかけ

これまでサイクリングなどのワークアウトにはGarmin Instinct 2S、普段使いの腕時計としてはAmazfit Bip S、そして睡眠計測用にはHONOR Band 5と3つのウォッチを使い分けていました。もちろんInstinct 2Sには全ての機能が入っているので、それだけで全部まかなえると言えばそうなのですが、僕はゴツい時計が苦手なのでこれを常時着けているのは不快なんですよね。ましてや睡眠中に着けるなど考えられません。だから3つを使い分ける必要があるのです。

ただ、この3つをよく見ますとメーカーが全部別なんですよね。ということはスマホ側のアプリもそれぞれに必要になるわけです。スマートウォッチと連携するアプリってバックグラウンドで常駐させておく必要があるため、どうしてもバッテリーを消費します。それを3つも同時に動かしているとバッテリー消費が半端ないことになってしまいます。それに心拍数などのライフログもそれぞれのアプリに分散してしまって一元管理できなくなりますよね。そこでせめてアプリを2つに減らしたかったのです。

Garminは必須としても、もう一つはAmazfitにするかHUAWEIにするか? ここでも悩みましたが、Amazfitは他に2つ持っているし使い回しが効く方がいいですよね。それにHUAWEIは米国が禁止しているためGoogle Playからインストールできないという問題があります。最近は日本でもHUAWEIスマホはほとんど使われてませんし、HUAWEIのアプリは排除したいなと思ってました(ただしHUAWEIのヘルスケアアプリは出来が良かったです)。そうなるとやはりAmazfit一択になりますね。

対抗馬はHUAWEI Band 7

Amazfit Band 7の直接のライバルとなるのはHUAWEI Band 7です。機能的にほぼ同等な上、価格もほぼ同一です。したがってこの2機種で迷う人は多いと思います。

自分もすんなりAmazfit Band 7に決めたわけではなく、やはりちょっと悩みました。HUAWEI Band 7のメリットとしては、厚みが9.99mm
と非常に薄いことです。Amazfit Band 7は12.2mmもありますので、その差は2.2mm。僕はゴツい時計が嫌いなんで、これは結構大きいですよ。HUAWEI Band 7はカラーバリエーションが多いのも魅力ですよね。

一方でHUAWEI Band 7はバッテリー持ちがあまり良くないという評判があります。公称では14日間ですが、実際には7日くらい持てばいい方だとか。それに比べてAmazfit Band 7は232mAhの大容量バッテリーを搭載することにより、標準使用で18日間の持続時間を実現しています。実際はそこまで持たないでしょうけど、10日~2週間程度持てばまあ許せるかなと思います。

そして決定的な決め手は、やはり上でも書きましたようにHUAWEI製品はいろいろと問題があることです。アプリがGoogle Play非対応なのもそうですし、HUAWEI製のスマホと組み合わせないとワークアウトでGPSログが取れないという問題点もあります。もちろんstravaにもアップできませんしね。やはり互換性を考えるとHUAWEI製品は避けた方が無難なのです。

外観・サイズ感


付属品はUSB充電ケーブルのみというシンプルな構成です。充電はマグネット式でピタッとくっつくのでとても簡単です。


厚みは12.2mmあって、スマートバンドとしてはややゴツいかなという気がします。こればっかりはHUAWEI Band 7の薄さが羨ましくなります。


裏面は心拍センサーと2種類のLED(緑・赤)が付いています。心拍センサーは第3世代に当たるBioTracker 3.0を搭載しており、上位のスマートウォッチを凌駕する場合もあります。


腕に着けた時のサイズ感はこんな感じです。HONOR Band 5に比べると横幅が広いので結構大きく見えますね。その分、情報量は多いんですが。ただ僕が苦手な圧迫感はそれなりにありますね。

バンドは柔軟性のあるTPU素材で、通常のバックル式ではなく穴にポチッとはめ込むだけなので簡単に装着できます。これはなかなか便利と思いました。ただ僕は手首周りが15.5cmくらいでそんなに太くないんですが、バンドの穴は小さい方から3つ目で止まりました。ということは、手首の細い女性などは穴が足りない可能性があるかもしれないと思いました。

あとバンドは本体から取り外すことができ、純正品と交換することができます。色違いもありますので、カラーバリエーションを楽しむのもいいかもしれません。

睡眠計測

僕が日常的にスマートバンドを使う理由は睡眠計測にあります。同じ時間眠ったとしても十分疲れが取れる時もあればスッキリしない時もありますよね。やっぱり睡眠の質って重要なんですよ。スマートバンドを使い始めてから睡眠の質を気にするようになったので、毎日装着してデータを取らないと気持ち悪いんですよね(笑)。

これまで使っていたAmazfit Bip Sは旧世代の製品なので、睡眠計測の精度がとても悪かったんです。深い睡眠/浅い睡眠/覚醒を大雑把にしか把握できず、REM睡眠というのもありませんでした。しかも分析される結果は実感と大きく食い違っていて、全く信用できないなという印象を持っていました。それで睡眠計測に限ってはHONOR Band 5をしつこく使っていたのです。HUAWEI製品は睡眠計測の精度がとても高く、信用に足りるものでした。

というわけでAmazfitの睡眠計測に関してはあまり期待していなかったのですが、Amazfit Band 7では良い意味で裏切られました。結論から言いますとHUAWEIに引けを取らないほど良くなっています。


こちらは睡眠の概要データです。深い睡眠/浅い睡眠に加えてREM睡眠も記録できるようになりました。睡眠の質として重要な深い睡眠に関しては、HUAWEIでは通常2時間前後あったのですが、Amazfitは判定が厳しいのか1時間前後になることが多いです。それでも正常と表示されていますので、このくらいあれば十分ということなのでしょう。


「睡眠ステージ」をタップすると画面が横向きになり、睡眠の深さと心拍数をオーバーレイして表示してくれます。これはHUAWEIでもできなかったのでとても有用と思いました。睡眠中の心拍数変化が手に取るようにわかります。トイレに起きた時間もちゃんと記録されていますので、精度も問題ないようです。

安静時心拍数の重要性

睡眠中にスマートバンドを着ける理由として、睡眠の質以外にも安静時心拍数を把握したいということがあります。これが体調管理する上でものすごく重要なんです。たまに風邪を引いているわけでもないけど、何となく体がだるいとかしんどいっていうことがありますよね。そういう時って確実に安静時心拍数が普段より高くなります。でも体温を測ってみても平熱しかない。だから体温を測るより安静時心拍数は確実に体調を反映します。それがいつもより10くらい高ければ激しい運動は控えておこうという判断もできるわけです。ここで無理するとこじらして本当に風邪引いたりしますからね。だからこのためだけでもスマートバンドを利用する意義はあると思っています。


これは連続心拍数のデータですが、腕に装着していない時は計測されないので空白になってます。とりあえず睡眠中に着けておけば安静時心拍数は取得できます。

僕は安静時心拍数が恐ろしく低いんですが(笑)、40台がデフォルトです。これが55くらいあったらちょっと体調悪そうなので今日はおとなしくしておこうと思います。

ウォッチフェイス

Amazfit Band 7の最大の欠点として、純正のウォッチフェイスが少ないということが言えると思います。しかもあまり実用的なものがない。これはHUAWEI Band 7に大きく差を付けられています。

ただAmazFacesというサードパーティーのアプリを使うと世界中の有志が作成したウォッチフェイスを自由にインストールできるため、実用的には問題ありません。


これはできるだけ情報量の多いウォッチフェイスをインストールしてみました。純正よりはるかに使いやすいと思います。自己責任にはなりますが、ウォッチフェイスで困ることはないのでその点は安心していいと思います。

アプリ

血中酸素飽和度(SpO2)


最近のスマートウォッチでは当たり前の機能になりましたが、本機もSpO2測定が可能です。しかも連続測定にも対応します。まあ連続測定するとバッテリーは消費するし、健康な人ならほとんど変わらないのでそこまでする必要はないと思います。シングルモードで測ってみるといつも99%くらい。Instinct 2Sで測ると結構低めに出ることが多いので、こっちの方が正確のように思います。

天気予報


スマートウォッチではおなじみの機能ですが、現在気温に加えて当日の最高気温/最低気温、それに日の出/日の入り時刻もわかります。


週間予報も結構詳しくわかります。

カレンダー


スマートウォッチには意外とカレンダーが付いていないことが多いんですが、手元でカレンダーを確認できると便利ですよね。しかもGoogleカレンダーと同期して予定も管理できるスマートさが魅力です。

追加アプリ

Amazfit Band 7はZEPP OSを搭載していて、何とアプリを任意で追加することまで可能です。これも上位のスマートウォッチ譲りの機能です。


これは電卓アプリをインストールしてみた例です。この小さい画面で操作できるのか?と思いますが、一応ちゃんと計算はできました(笑)。他にもGoogleマップのナビゲーションを手元で確認できるナビアプリもあります。これなどはサイクリングのナビとして使えそうですよね。

ワークアウト

本機はGPSを内蔵していないため、屋外のワークアウトではスマホ側のGPSを利用する必要があります。といっても特別な操作は必要なく、常にBluetoothで接続されていればいつでもスタートできます。

一度サイクリングで使ってみましたが、ちゃんとログは記録できました。一般的にスマートウォッチよりスマホの方が精度が高いので、ある意味合理的と言えるかもしれません。

バッテリー持ち

バッテリー持ちは使用条件によって大きく左右されます。特にワークアウトを多用すれば短くなるのは当然です。それ以外に心拍数の測定間隔や実際に腕に装着している時間によっても変わってきます。

使用条件としては心拍数の測定間隔は5分毎、ワークアウトは一切していません。僕は時計を着けるのが嫌いなので(笑)、外出時と睡眠時以外はほとんど外しています。だからあまり当てにならないとも言えるのですが、フル充電から14日間使って残量が38%になりました。ということは1日あたり4%くらいですかね? これなら公称通り18日は持ちそうですね。まあ普通に使っていても10日~2週間は持つと思っていいと思います。さすがにBip Sほどは持ちませんが、スマートバンドとしては優秀な方ですね。

総評

1ヶ月近く使ってみて、心拍数や睡眠計測の精度は良いし、値段から考えるととてもコスパの高いスマートバンドだと思いました。機能も多彩で申し分ありません。大方の評判は伊達ではなかったようです。

ただこれは贅沢と言えるのかもしれませんが、Bip Sの常時表示に慣れているとそうでないウォッチはとても使いづらく感じます。時刻ひとつ確認するにも手首をひねって点灯させる必要があるわけで、反応があまり速くないことからとてもストレスに感じます。とりわけワークアウト時は常に心拍数などのデータを確認したいわけで、常時表示できないのは致命的でさえあると思います。

Amazfit Band 7にもAlways On Displayという機能があって、時計を常時表示させることはできるのですが、それを使うとバッテリー寿命が一気に短くなって実用的ではありません。現状でAmazfitシリーズからは常時表示できる機種がなくなってしまったため、どうしても欲しければGarminを選ぶしかありません。

確かに睡眠計測の精度は良くなったので、睡眠時はこれ以外あり得ないのですが、日中時計として利用するにはやはりBip Sは捨てがたいなと思いました。というわけで、日中はBip S、夜はAmazfit Band 7という使い分けが必要になるかもしれません(笑)。その場合でも同じZEPPアプリで管理できるわけですから、歩数や心拍数などのデータも一元管理できるのは強みです。メーカーを揃えた意味はここで活きてきました。

片雲の風に誘われて