PCアップグレード顛末記

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PC関連ハードウェア

先月のことですが、メインPCを組み換えましてすったもんだしましたので備忘録として残しておきます。どうせすぐ忘れるんで(笑)。前に組み換えたのが2016年、もうすぐ7年になろうとしていました。その時の記事はこちら。

404 NOT FOUND | 片雲の風に誘われて
引退した元自転車乗りのブログです。

今まで使っていたCPUはAMDのA10-7860Kというもので、2コア4スレッド、クロックは3.6GHzというスペックでした。まあ普通にネットとかやっている分には全く問題ないのですが、動画編集やRAW現像といった重い作業には明らかに遅さを感じていました。もちろんWindows 11にも対応してませんしね、周辺の規格も古くなってきたのでそろそろ組み換えるかということで重い腰を上げて情報収集を始めました。

7年ぶりとなると最近のPC事情はどうなってるのかチンプンカンプンでして、まさに浦島太郎状態なのです。でもちゃんと情報を集めてからやらないと失敗するので、めんどくさいけど一から調べて行きました。今回は新規のCPUを載せ替えるということで、もちろんマザーボードは交換になりますし、メモリの規格もDDR3からDDR4に変わってますので交換が必要でした。したがって、マザーボード/CPU/メモリの3点をセットで交換することになります。

もちろん上を見ればキリがないですが、ゲームとかはやらないのでそんなにハイスペックもいらないのです。まあ中堅くらいのスペックでできるだけコストを抑えるという方針でパーツ選定をしました。

CPU

まずはCPU選びからです。コスパ的にIntelはあり得ないので、初めからAMD一択です(笑)。歴代のPCはすべてAMDで組んできました。現在のAMDはRyzenシリーズが主力になっているのは知ってましたが、それもいろんな種類があってどれを選んでいいのかわからない。

基本的にはハイエンドのRyzen9シリーズ、ミドルレンジのRyzen5シリーズ、ノートPC向けのRyzen7シリーズがあるようですが、自分の用途ならRyzen5シリーズで十分だなと思いました。

問題はRyzen5シリーズの中でもたくさん型番がありまして、これまた複雑でややこしい。現在は第3世代と呼ばれる4000番台から第4世代の5000番台に移行中ということで、それなら5000番台を選んでおけば間違いないと思いました。価格的にはRyzen5 5500というのが14,000円前後で手頃なので、これにしておこうかなと思ってました。

ただここで重大な問題が一つ。今までの経験から最近のCPUはグラフィック機能、すなわちGPUを内蔵しているのが当たり前と思っていたのですが、Ryzenはそうではなかったのですね。基本的にグラフィック機能は搭載されていないので、別にグラフィックカードを実装する必要があります。これは全くの盲点でした。

実はグラフィック機能を内蔵したCPUもあり、その場合は型番の末尾にGが付くのが特徴です。価格.comで調べてみると、今一番の売れ筋はRyzen5 5600Gという型番でした。やはりグラフィック内蔵型が人気らしい。価格は2万円近くするので高いなと思いましたが、一番安いグラフィックカードでも5千円ほどしますので、Ryzen5 5500にグラフィックカードを追加しても結局同じくらいになります。それなら最初からグラフィック機能を内蔵している方がいいので結局Ryzen5 5600Gに決まりました。

マザーボード

CPUが決まったら次はマザーボード選びです。ちゃんとCPUに対応したマザーボードを選ばないと動かなくて泣きを見ることになります。これがCPU以上に複雑で悩みました。

まず大まかに言ってソケットの種類にはAM4とAM5があるということがわかりました。このうちAM5はハイエンド向けであり、まだ価格も高いことからこれはないなと思いました。自分の用途ならAM4で十分です。

ただここで問題なのはAM4のマザーボードは基本的に第3世代向けであり、第4世代の5000番台には対応していない可能性があるということです。BIOSのアップデートで対応できることが多いのですが、初めて起動する場合はそういうわけには行きません。したがって最初からBIOSが第4世代に対応したものを選ぶ必要がありました。

AM4のマザーボードも大きく分けるとチップセットがAで始まるものとBで始まるものの2種類があります。主な違いはAシリーズはオーバークロック非対応、Bシリーズはオーバークロック対応ということらしいです。価格的にはBシリーズの方が高価になります。まあオーバークロックなんてやる気はないので、自分ならコスト優先でAシリーズで十分だなと思いました。

Aシリーズのマザーボードもいろんなメーカーから発売されていて、安いものだと8千円台からありますが、あまりに安いものはメモリスロットが2本しかないのが問題でした。2本しかないとメモリ増設したい場合には全部入れ替えるしかないので無駄になるんですよね。

そんな中で目に付いたのがASRockというメーカーから出ているA520M Pro4という製品でした。ASRockは初めてだったのですが、コスパの良いマザーボードを出していて最近人気らしいです。これの何が良いかというと、メモリスロットを4本搭載していることです。これなら将来の増設も問題ありません。M.2スロットを2基搭載し、USB 3.2ポートも搭載するなど、拡張性は比較的高いのが特徴です。それでいて価格は1万円ちょっとなので、コスパは高いと言えるでしょう。

そして決定的だったのは、最近出荷される製品ではBIOSが第4世代に対応しており、Ryzen5 5600Gにも対応と明記してあったことです。既に発売から時間が経っていますから、よもや古い在庫を送ってくることはないでしょう。これを選んでおけば間違いないのですんなり決まりました。

メモリ

最後にメモリですが、これは適当です(笑)。DDR4 3200MHzというスペックに対応していれば基本的に何でもいいでしょう。Amazonのおすすめに出てきたTeamというメーカーのものを選びました。容量は今までと同じで8GB×2の16GBとしました。今のところはこれだけあれば十分です。

コスト

Amazonのクーポン割引とかで多少安くなりましたが、全部で約3万5千円というところですかね。前回は2万円ちょっとで済んだ気がするので高いように思いましたが、まあ商売道具だから仕方がない(笑)。

トラブル発生

PCを組み換えて初めて電源を入れる時はいつも緊張するものですが、今回もご多分に漏れずすんなりとは行きませんでした。というかトラブル続き。自作PCあるあるですな(笑)。

電源が入らない

今までこんなことはなかったのですが、電源ボタンを押してもウンともスンとも言わないのです。これにはさすがに焦りました。何でだろう?と思って元電源を切ったり、電源ボタンをしつこく何回も押したりしているうちになぜか電源が入りました。

原因はよくわからないけど、動いたからまあいいかと思ってたらやっぱりダメでした。その後、何度も再発します。これには別の原因があったのですが、長くなるので別の記事で書きました。

PCの電源が入らない時の対処法
PCアップグレード顛末記の続きです。完成して電源を投入したものの、次々とトラブルに見舞われたところまでお話ししました。中でも面食らったのが電源が入らないというトラブルです。こんなことは今までに遭遇したことがなく、ウンともスンとも言わないので...

BIOSが起動しない

普通DELキーを押しながら起動したらBIOS画面が立ち上がるはずなのですが、なぜかそこへもたどり着けません。何か英語で「新しいCPUを検出した」ような感じのメッセージが出て、どうするかをYes/Noで聞いてきます。いきなりYesにするのは怖かったのでNoを選びましたが、何度やっても同じ画面に戻ってくるだけでBIOSには行けません。そこで恐る恐るYesを選んでみると今度はメッセージが消えてBIOS画面に移り変わりました。理由がよくわからないので気持ち悪いけど、まあ動いたからええか(笑)。

Windowsのライセンス認証が通らない

今回、HDDにインストールされているOSはそのままでマザーボードを載せ替えました。当然ドライバ類が異なるので本来こういうことをするのは良くないのですが、Windows 10は賢くなっていて自動的に新しいハードウェアを認識してドライバをインストールしてくれます。ですからWindowsはちゃんと立ち上がってくれてそこまでは良かったのです。

しかし想定通りと言いますか、ライセンスの認証が切れていました。最近のWindowsのライセンス認証はMicrosoftアカウントと紐付けられていればハードウェアを入れ換えても大丈夫と思っていたのですが、そう簡単には行かなかったのですね。しっかりライセンス認証が弾かれてトラブルシューティングもうまく行かず困り果ててしまいました。最悪はライセンス再購入という形になるのですが、そんなことはしたくない。

そこでプロダクトキーがどうのこうのというメッセージが出ていたので、ダメモトでWindows 7のパッケージに印刷されているプロダクトキーを入力してみました。このWindows 10はもともとWindows 7からアップグレードしたものなので、プロダクトキーといえばそのくらいしか思いつかなかったのです。

その結果、なぜかわからないけど見事にライセンス認証が通りました。Windows 7はまだ生きていたのか?(笑) 非常に不可解ですが、何はともあれ認証が通ったので良しとしましょう。これでようやく一件落着、使える状態になりました。

アップグレードの効果は?

今回換装したCPUは前のに比べてベンチマーク的には5.5倍以上の処理能力があるはずなので、さぞ爆速になると思いきや、あまり速くなった気がしない(笑)。まあ動画のエンコードやRAW現像といった重い処理は確かに速くなったのがわかりますが、起動をはじめ普段の動作は相変わらずもっさりしているので全然速くなってないんですよね。

実はHDDをそのまま使っているので、そこがボトルネックになってるんですよね。何をするにもいちいちHDDがガチャガチャ唸りを発します。これも長いこと使っているものなので、そりゃ遅いわけだ。

本来ならHDDもSSDに置き換えるべきなんですが、そうするにはOSのクリーンインストールからやり直す必要があり、めんどくさ過ぎてやりたくない。まあネットに使っているだけなら大したことはないんですが、うちは開発環境やらソフトウェア音源などをいっぱい入れているのでめちゃくちゃ大変なんですよ。考えただけで憂鬱になります。

そういう場合、HDDからSSDへ丸ごとクローンするという方法もあるんでしょうけど、調べてみたら容量が同じでないとできない上に、前の環境を引きずってしまうからどうしても不安定になりやすいんですよね。やっぱり面倒でもクリーンインストールからやり直すしかないんです。というわけで、今はやりたくないから次の機会までお預けということで(笑)。

片雲の風に誘われて

コメント

  1. romi より:

    おつかれさまでした。
    組み換えは、調べて選んでいる時が一番ですね。
    僕は7位から自作ONLYになりましたけど、インテルは手が出ずにAMD一択ですわ。
    自作あるある話で次回楽しみに待っとります。

  2. SORA より:

    自作PCってロードバイクのバラ完と似てますよね(笑)
    あれこれ悩みながらパーツ選んでる時が楽しいのかも?
    AMDは貧乏人の見方ですよね~(笑)