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FinePix F200EXR長期使用レビュー

投稿日:2010 年 1 月 7 日 更新日:

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寒さと財政難で動けず沈没しております(涙)。今さらなんですがネタもないのでデジカメのレビューでもやってみます。実はこのデジカメ、昨年の9月に購入しておりまして、それからずっと使っております。誰も気づかないのですが、この前millionさんに目ざとく発見されてしまいました。(^^; まあ4ヶ月ほど使ってからのレビューですので、良い面も悪い面もすべてわかっています。そろそろモデルチェンジかと思われますので、買う人の参考になればと思ってレビューしてみます。

一昨年にLUMIX DMC-FX100を購入してまた1年後ですが、どうもコンデジというものは年に一度は買い換えたくなるんですよね・・(爆)。値下がりするペースも速く、安くなってくるとついポチッと行ってみたくなるのが人情というものです。(^^; これまでいろんなメーカーのデジカメを買ってきましたが、富士フイルムのデジカメは今回が初めてです。富士といえば高感度ノイズに定評があるみたいですが、このカメラに興味を持ったのはそれよりもダイナミックレンジ拡張機能でした。

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このカメラのスペックは28-140mmズーム搭載の1200万画素で、それだけ見れば今となってはごく平凡なスペックです。しかしこのカメラの最大の売りは新開発のEXRセンサーにあります。特殊な配列のカラーフィルターを採用することにより、2つの画素を組み合わせてノイズを低減したり、ダイナミックレンジを拡張することが可能なのです。ただその代わり画素数は半分の600万画素になってしまいます。しかし実際には600万画素もあれば十分すぎるほどで、最初から600万画素のデジカメだと思えばいいのです。1200万画素「も」撮れるデジカメだと思った方がいいです。このカメラはコンデジとしては最も大型の1/1.6インチCCDを搭載していることがポイントで、600万画素機として見ればかなりの高画質が期待できます。事実、現行のコンデジではトップクラスの画質を持っています。それでいて2万円を切る低価格なのですから、今一番お買い得なデジカメと言えます。

■画質

画像はすでにたくさんアップされていますので改めてサンプルは載せません。2009年9月以降に撮影した画像は断りがない限りすべてFinePix F200EXRによるものです。普段は600万画素で撮影していますが、何の不満もありません。解像感は非常に高く、1000万画素のE-520を上回るほどです。1200万画素で撮ると細部がもやもやした感じになり、かえって解像感が下がります。600万画素を単純に引き伸ばしたのと変わらないと思います。したがってこのカメラに1200万画素は無用です。600万画素にしたときに本来の性能を発揮できるのですから、常に600万画素で撮影すべきです。これでもA4に引き伸ばすには十分な画素数です。

レンズの性能は可もなく不可もなく並といったところです。よく見ると画面の四隅で像が甘くなりますが、実用的には何の問題もありません。広角側と望遠側で画質の極端な差はなく、ズーム全域で安定しています。歪曲は広角側で少し見られますが、デジタル的に補正しているためそれほど目立ちません。ただ逆光には弱く、フレアやゴーストが出やすいのは難点です。開放F値は広角側でF3.3とやや暗いのが残念です。日中の屋外ではまったく問題ありませんが、暗所では自慢の高感度を使えということでしょうか。反面、望遠側の開放F値はF5.1と比較的明るく、センサーの大きさと相まってコンデジとしては比較的良好なボケが得られます。

発色は以前AWBが青っぽいという指摘がありましたが、ファームアップデート後はだいぶ改善されています。それでもまだ少々青いですが、ごく自然な感じの青さであり、嫌みはありません。青空の抜けはいい感じです。もともとノーマルの発色は富士フイルムのプロビアに似せてありますが、プロビア自体が青っぽいので確かに似ています。ただ晴天時はほとんど気にならないのですが、曇天時は明らかに青っぽくなる傾向があります。これもリバーサルフィルムの発色を忠実に再現したと思えば納得できます。デジカメが苦手とする赤や黄色の発色も良く、さすがはフィルムメーカーの面目躍如といったところです。

■高感度ノイズ

もともと富士フイルムのデジカメは高感度ノイズの少なさに定評があり、F200EXRも期待を持たれている印象があります。このカメラの売りであるEXRモードでは隣接する2つの画素を混合することにより実質的に画素面積を2倍にし、ノイズを低減できるとされています。実際のところはどうかと言いますと、確かにこれまでのコンデジに比べるとノイズは最も少ないです。これまでならISO400は仕方なく使えるというレベルでしたが、このカメラならISO400まではそれほどノイズを気にせずに使えるようになりました。しかしそれはあくまでもコンデジというカテゴリーでの話です。ISO800になればかなりノイズが目立ってきて、自分的にはよほど暗くない限り積極的には使いたくないレベルです。ましてやISO1600以上はオマケで撮れるというレベルに過ぎません。しょせんコンデジはコンデジ、高感度になるほど一眼レフに比べれば雲泥の差があります。ノイズが多いと言われるフォーサーズと比べても格段に劣ります。したがって高感度ノイズに過度の期待を持ってはいけません。あくまでもコンデジとしては良いという表現にとどめておきます。

■ダイナミックレンジ

僕がこのカメラに興味を持った最大の理由はダイナミックレンジの拡張機能です。EXRモードでは隣接する2つの画素で高感度と低感度の画像を同時に撮影し、デジタル的に合成してダイナミックレンジの広い画像を作り出します。これでデジカメの最大の弱点であったダイナミックレンジの狭さが幾分でも改善されることを期待しました。拡張効果は最大で800%ということですから、絞り3段分ダイナミックレンジを広げる効果があるということですが、800%にするといろいろ制約が出てくるので僕はいつも400%までのオートで撮影しています。コントラストの強い条件では自動的に400%までダイナミックレンジを広げてくれます。これでもかなりの効果が認められ、逆光で雲がすっ飛んでしまうような条件でも雲のディテールが残る程度の効果は得られます。ダイナミックレンジは明らかにE-520より良好です。屋外の風景ではどうしてもコントラストが強くなりがちですが、これまであきらめるしかなかったようなシーンでも何とか撮れるようになったのは大きなメリットです。なおリコーのカメラなどでも2回シャッターを切って合成することによりダイナミックレンジを広げる機能がありますが、その方式ではシャッターの時間差が存在するため動いている物体を撮影するとブレてしまいます。F200EXRでは「同時に」2枚の画像が得られるため、動いている物体でもブレずに撮れるのが大きな違いです。

■動画

これまで動画といえばLUMIXが最も良いという印象を持っていて、このカメラに動画はまったく期待していませんでした。しかし実際に撮ってみると動画もなかなかのものです。サンプルは載せませんが、最近撮った動画はすべてF200EXRによるものです。発色は静止画と同じく自然できれいですし、CCDの宿命であるスミア(マゼンタかぶり)も少なめです。さすがに太陽に向かっているような条件ではスミアが出てしまいますが、太陽を背にした条件ではほとんど出ません。これは意外でした。フレームレートは30fps固定、サイズはVGAとQVGAの2種類のみで、動きは滑らかで問題ありません。フォーマットはAVIなのでPCで扱いやすいのもメリットです。音質はサンプリングレートが11025Hzあるので、若干ながら良好です。動画はLUMIXの独擅場かと思いましたが、富士も案外いけるぞという印象を持ちました。

■撮影機能

このカメラは基本的にはフルオートで使うものだと思いますが、一応絞り優先やマニュアル露出もできるようになっています。絞りといっても2段しかなく、しかもNDフィルター併用なので被写界深度のコントロールにはほとんど意味をなしませんが、シャッター速度を遅くして水の流れを表現するなどの使い道はあります。ただし絞り優先では最長1/4秒までしか使えないので、それ以上はマニュアル露出にする必要があります。

それとよく言われることは、やたらと撮影モードが多く、それぞれに意味不明な制約があって非常に複雑なことです。オート一つをとっても、普通のオート、EXRオート、プログラムオートの3種類があってわけわかりません。(^^; 一応プログラムオートが一番制約が少ないので、僕は普段プログラムオートで使っています。そしてEXRモードではオートを使わず高感度優先モードに設定しておき、メインダイヤルを切り替えるだけで高感度優先モードに移れるようにしています。

このカメラで面白いのはフィルムシミュレーションという機能です。これは富士フイルムのプロビア、ベルビア、アスティアというリバーサルフィルムの発色を模倣するもので、表現意図に合わせて画像の仕上がりを選ぶことができます。大まかに言うとプロビアは標準、ベルビアはこってり風味、アスティアはあっさり風味という位置づけになっています。ベルビアモードにすると彩度がやや上がり、同時にコントラストも強調されてクッキリした絵作りになります。といってもあまり極端なものではなく、確かにフィルムの差程度に抑えられているところに好感が持てます。晴天時にベルビアモードにすると少しくどい感じがするので好きではありませんが、曇天時などコントラストの低いときに使えばいい感じの発色になります。

このカメラのもう一つの売りは内蔵フラッシュの賢さにあります。普通フラッシュを焚くと白くテカっていかにも素人っぽい写真になってしまいますが、このカメラは調光が抜群にうまくて至近距離でフラッシュを焚いても自然な感じに撮れます。ブツ撮りには便利かもしれません。このアルゴリズムは富士独特のもので、門外不出の企業秘密らしいです。

■バッテリーの保ち

このカメラは3.7V/1000mAhのリチウムイオン充電池を使用しますが、容量がやや小さめのためバッテリーの保ちはあまり良くありません。特にEXRオートモードを使用すると常時ピント合わせを行うため消耗が早くなることが指摘されています。動画を撮るとすぐバッテリーがなくなりますので、予備バッテリーは必携だと思います。それよりバッテリー残量表示の方が問題で、1目盛り減ったらあっという間に電源が落ちてしまいます。これでは警告の意味をなさないと思うのですが・・

■欠点

画質だけ見れば非常に良好で、ボケにこだわらない限り一眼レフはいらないのではないかと思わせるほどの性能を持っています。ですから普通にスナップしたり、じっくり風景を撮る分には何の問題もないのですが、こと自転車ツーリングという目的に限ると残念ながらあまり相性はよくありません。まず操作ボタンが小さく、しかも右に偏っているため、走行中には非常に操作しづらいのです。冬用のグローブをはめた手ではほとんど操作不能です。そして決定的な問題はモードダイヤルのクリックが弱くて簡単に回ってしまうことです。僕はトピークのトライバッグにデジカメを入れていますが、取り出すときにはどうしてもモードダイヤルの部分をつかんでしまうのです。すると必ずと言っていいほどダイヤルが回ってしまい、予期せぬモードで撮って失敗します。撮る前にはモードを確認するクセをつけておかないといつも失敗してしまいます。

それともう一つ深刻な問題は、シャッタースピードが遅めになってブレてしまうことです。これはスペックからはわからないのですが、ダイナミックレンジ優先モードにするとシャッタースピードの上限が1/500秒になってしまうのです。たぶん低感度画像を同時に撮るために1段分余裕を残しておく必要があるからでしょう。絞りは2段階しかありませんから、シャッタースピードが足りなくなるとすぐ最小絞りまで絞り込もうとします。すると今度は1/100以下の遅いシャッタースピードになってしまい、走行中に撮るとほとんどブレます。では絞り優先モードで常に開放にすればいいかというと、そういうわけにもいきません。シャッタースピードが1/500秒を超える明るさでは露出オーバーになってしまうのです。まさに痛し痒し。どうしても走行中に撮りたければダイナミックレンジ優先をあきらめるか、画質を犠牲にして感度を高めに設定するしかないでしょう。まさかメーカーもこんな使い方をされるとは想定してないでしょうが、自転車で走行中に撮るには向いてないカメラです。

■価格動向

実は買い時を誤ってしまい、僕が買ってからさらに5000円も値下がりしてしまいました。悔しくて夜も眠れません(ウソ)。現在、最安値は17000円を切っています。そろそろ発売から1年が経過し、この辺が底値でしょう。この値段でコンデジとしてはピカ一の画質が得られるのですから、今買うなら一押しのデジカメです。あまりに悔しいので車載用にもう一台買ってやろうかと思うくらいです(財政破綻してますが)。

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