曽爾高原から倶留尊山へ

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登山

■コースタイム
曽爾高原駐車場=0:20=亀山峠=0:20=二本ボソ=0:25=倶留尊山=0:20=二本ボソ=0:20=亀山峠=0:15=曽爾高原駐車場【total 2:00】


 晴れの天気予報にもかかわらず、朝方のすっきりしない天気で出鼻をくじかれてしまった。今日は暑そうなので、近場で楽そうなところで倶留尊山へ行くことにした。曽爾高原には何度も行っているが、実はまだ倶留尊山に登ったことはなかったのである。天気が持ち直すことを期待して午前8時半頃出発する。曽爾高原には午前10時過ぎに到着。曽爾高原の駐車場は600円も取られるので、いつも長尾峠方面に少し入ったところにある2台ほどの駐車スペースに置いている。時間が遅い割には駐車場はガラガラである。幸い少し晴れ間が広がってきたようだ。

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曽爾高原と二本ボソ

 午前10時25分頃、曽爾高原入口のコンクリート道を登り始める。茶屋を過ぎてすぐ緑の草原が広がる。もうすっかり夏の景色だ。正面に二本ボソは見えるが、倶留尊山はその後ろに隠れて見えない。10分ほどで亀山峠への分岐に着く。ここから木の階段で斜面を斜めに登っていく。道端にはアザミの花がよく目につく。登るにつれてお亀池の全容が広がっていく。駐車場から20分ほどで亀山峠に着いた。写真を撮って小休止する。ここから見る曽爾高原は素晴らしい。

 亀山峠からは二本ボソへ続く稜線をゆるやかに登っていく。相変わらず展望は素晴らしく、超人気コースであることもうなずける。途中から急な登りとなり、岩が多くなる。後ろを振り返れば亀山峠から亀山へと続く緑の稜線、そしてその後ろには古光山がそびえ、室生火山群を代表する素晴らしい景観が展開する。やがて樹林帯に入り、もう少し登ると二本ボソの小屋に着く。

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亀山と古光山を望む

 平成4年から入山料を徴収しているとのことで、小屋のおじさんが集金している。大人500円、小人200円だ。山で金を取られたのは初めてである。知らない人は驚くだろう。この山は私有地みたいで、清掃協力費として仕方ないのかもしれないが、マナーの悪い人間が多いためにこんなことになってしまったのは情けない。このおじさん、毎日歩いて登ってきているのか、ご苦労様です・・・と思ったら何と小屋の横までモノレールが付いているではないか。小屋の裏がすぐ二本ボソの頂上になっていて標高は980mだ。もう花は終わりかけているが、ツツジが多くてさながら庭園のような雰囲気である。二本ボソもなかなか展望が良く、5分ほど小休止する。

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二本ボソより倶留尊山を望む

 ここからようやく倶留尊山が姿を現すが、正面に見える倶留尊山はあまりに険しく、「あそこまで登るの」と思わせてくれる。二本ボソから急な坂を慎重に下る。帰りはこれを登るのかと思うと憂鬱である。5分ほど下ると鞍部に出る。ここからまた樹林帯の中を登るが、最初は思ったほどきつくはない。この辺もツツジが多くてきれいだ。木が茂っているのでよく見えないが、実は美杉側はスッパリと切れ落ちた絶壁になっている。頂上が近づくにつれて勾配がきつくなり、ついにロープまで現れる。頂上手前は大変な急坂で、ロープにつかまりながらよじ登るという感じである。お手軽な山とは言え、最後の最後で思い切り登らせてくれる。この急坂が終わると一気に頂上に飛び出す。

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倶留尊山山頂

 時間は11時45分。ちょうどいい時間なのですぐ昼食にする。思ったより人は少なく、2組しかいない。だんだん天気が良くなってきて、暑くなってきた。北側は樹木が茂ってあまり見えないが、東側と西側の展望は素晴らしい。東には大洞山をちょうど真横から眺める形になり、雌雄二つのピークがはっきりと見える。その少し右の彼方には局ヶ岳が三角錐の美しい姿を見せている。南東には三峰山のスカイラインがくっきりと浮かぶ。西側は屏風岩と住塚山・国見山、それに鎧岳・兜岳が雄大だ。正午を過ぎると急に人が多くなってきた。みんな昼時に合わせて登っているのだろうか。この山はお手軽なためか家族連れや若い人が多いような気がする。単独は何だか浮いているみたいだ。ますます青空が広がり、日差しが強くなってきた。残りのフィルムをすべて撮り切って午後1時10分に下山を始める。

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大洞山を望む

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屏風岩方面を望む

 帰りはやはり二本ボソの登りでひと汗かかされた。相変わらずたくさん人が登ってくる。午後2時15分頃、駐車場まで下山した。これ以上暑くなると山行もつらそうだ。

片雲の風に誘われて