沼山峠から尾瀬沼一周

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登山


ニッコウキスゲ咲く大江湿原と燧ヶ岳

特に目的もなく出てしまった旅ですが、小千谷から会津方面へ行くことにしたのでその辺の目的地を考えます。しかし会津は昨年大方行ってしまっているのでめぼしい目的地はありません。この先ずっと天気は良さそうだし、やっぱりここまで来たら尾瀬に行かんとあかんやろということで、急遽ルートを策定。尾瀬は12年前と11年前に二度行っているのですが、いずれも8月のあまり花のない時期だったので、ニッコウキスゲの咲く頃に一度行ってみたいと思ってました。事前情報によればたぶん今頃が見頃のはずです。

尾瀬へ入るルートですが、小出からR352で御池へ至るルートは悪路でものすごく時間がかかるので、小千谷を朝出発しても沼山峠着が昼になってしまいます。それじゃ尾瀬沼往復しかできないので却下。そこで前日に檜枝岐で車中泊して、朝一番のバスで沼山峠へ向かうことにしました。その日はR252六十里越で只見を経由して檜枝岐に入りました。中土合公園の駐車場で一夜を明かしましたが、寒い! こんなこともあろうかと寝袋は持っているのですが、寒さで何度か目が覚めます。トータル5時間くらいの睡眠で4時過ぎには起き出し、5時半に御池へ出発しました。

GPSログはこちら↓


当日は朝から超快晴! 抜けるような青空が広がります。ここでちょっと勘違いしてたのですが、7時発のバスは檜枝岐始発の路線バスで、御池からのシャトルバスは6時から出ているようです。それで6時半の2番バスに乗れました。シャトルバスは一応30分間隔で出ていますが、客が多い場合は臨機応変に対応するようです。20分ほどの乗車で500円。7時前に沼山峠休憩所を出発します。


バス停から沼山峠のピークまでは標高差にして80mほどですが、結構登ったような気がします。写真の場所が一応最高地点みたいです。ここって普段山登りなどしない観光気分の人も来てるので、これだけでヘロヘロになるんじゃないでしょうか? このピークをちょっと下ったところに沼山峠の展望台があります。


沼山峠から木道の敷かれた坂道をどんどん下っていきます。これ帰りにまた登らないといけないので嫌になります。結構下った頃、大江湿原の端に飛び出します。それまでの樹林から解き放たれるように広大な景色が広がります。この時間帯だとまだ人は少なくて疎らです。ニッコウキスゲはちらほらとは咲いてますが、群生するような感じではありません。やっぱり遅かったのか?という不安が一瞬よぎります。


しかしそうではありませんでした。ニッコウキスゲって湿原全体に群生するようなのを想像していたのですが、三本カラマツと呼ばれる一角に固まって群生しているのですね。たぶん今がピークなのでしょう。これは狙い通りでした。ここでアホみたいに写真撮りまくり。デジカメだと無駄に写してしまうね・・。相変わらずカメラマン多し。これって素材が良すぎるから誰が撮っても良く撮れるんだよな。決してカメラマンの腕がいいからじゃない。それにデジカメに何で三脚が必要なのかね? そんなもん高感度に手ぶれ補正で十分だろ。


尾瀬沼のビジターセンターでちょっと休憩した後、尾瀬沼南岸の道を進みます。大半の観光客はビジターセンターで引き返しますので、これより先はとても静かです。少し進むと尾瀬沼越しに燧ヶ岳がきれいに見えるポイントがあります。昔もこの場所で撮ったなぁ・・


三平下の分岐を過ぎてさらに進むと尾瀬沼の畔に下りられるポイントがあります。燧ヶ岳も少し角度を変えて見えます。


湖岸に菖蒲が群生しているポイントもあります。いかにも湿原らしい眺めです。


南岸の道はアップダウンが多く、木道が敷かれていない場所もあります。距離の割に時間がかかる感じです。やがて燧ヶ岳は見えなくなり、東岸の山が見えるようになります。そして尾瀬沼の全容を見渡せるポイントもあります。青い水を湛えて神秘的なまでに静まりかえっています。


湖岸を離れると小沼湿原と呼ばれる小さな湿原に入ります。ここはワタスゲが多く群生しています。


再び燧ヶ岳が正面に見えてくると沼尻の休憩所は近いです。


ここが沼尻の休憩所です。売店があります。確か以前は蕎麦屋があったはずなんですが、今はやってないのかな? 水も出なくなってるし、ここの水をアテにしてたらえらい目に遭うところだった。


休憩所の周辺は沼尻平と呼ばれる湿原になっていて一周できる遊歩道が付けられています。このあたり池塘が多くて尾瀬ヶ原に負けない眺めです。


沼尻から北岸の道を進みます。沼尻平周辺はいかにも湿原らしい眺めです。


オンダシと呼ばれるあたりはこんな感じです。


いったん湖岸を離れて樹林帯の中を進み、再び浅湖湿原と呼ばれる場所に出ます。ここもワタスゲが多く群生しています。


そして再び大江湿原に戻ってきました。朝とだいぶ光線状態は変わっています。花もだいぶ開いてきたように思います。しかし一度撮った写真をまた撮り直す気にもならず、最小限のカットだけ押さえておきます。昼過ぎるとやっぱり人が多い! もう木道に座り込んで撮れるような状態ではありません。観光バスでやってくる団体客が多いんで、一度来るとなかなか途切れないんですよね。平日でこれだったら土日はどんな恐ろしいことになるねん?


一応ニッコウキスゲをアップで一枚。


沼山峠までの登り返しはやっぱりしんどい! こんなに下ったのかと思うほど登らされますね。おまけに気温も上がって暑い! まだまだ来る人も多いけど、山は昼から登るもんじゃないね。観光気分で来た人はこんなん聞いてへんで!とぼやいてるだろう。沼山峠の展望台から以前は尾瀬沼が見えたんですが、今は樹木が成長してちらっとしか見えないですね。山も少しずつ変わってるんだなぁ・・

そして13時半のバスで御池に戻り、あの酷道352号線で銀山平、シルバーライン経由で小出に出ました。その日は再び小千谷のYHで泊まり。今日は最高の天気と最高のコンディションに恵まれて久しぶりの尾瀬を満喫できました。しかし14キロ以上歩いてまた腸脛靱帯炎が発症しかけたのはちょっと憂鬱でございました。

歩行距離:14.1km
平均速度:3.0km/h

片雲の風に誘われて

コメント

  1. KAY.T より:

    いい天気だったんですね。北海道に来て青空を見たのはまだ数回。きれいな風景でも灰色の空が台無しにしてしまうんですね。

    撮影した写真にも青空が見えているのはごくわずかでした。

    雨が降ったりしてるとカメラを出す気にもなれませんから…。

    旅に出れば、みんな目が肥えてくるんでしょうね。

    今の自分は食べても食べてもカロリーを消費するばかり。

    一気に4キロ近く減。

    そのせいか食べることばかりに関心が行ってしまってます。

  2. SORA より:

    @KAY.T さん

    北海道はずっと天気悪いみたいですね。こっちの雨がそっちへ行った感じでしょうか・・
    北海道の写真ってたいがい青空の下で写されているので、曇り空だとイメージが違いますよね。
    でもそれは本州の人間が勝手に決めつけてるイメージだから、あえてイメージを打ち破ってみるのも面白いのでは?
    食べて4キロも減るなんてうらやましいですね。これだけ歩いてもちっとも減らないどころか逆に大増量しました。(涙)

  3. […] …   片雲の風に誘われて » 沼山峠から尾瀬沼一周 by SORA […]

  4. ワシはGT。 より:

     おかえりやす。

     私が一度だけ尾瀬に行ったんは20年ぐらい前の6月でした。前夜会員制バスで東京を出て、鳩待峠-至仏山-尾瀬ヶ原-竜宮小屋(泊)–燧ヶ岳-御池と歩いた後、桧枝岐へ泊った翌日1日かけて京都へ帰りました。

     至仏山からの尾瀬ヶ原はきれいでした。また行く機会があれば、雪解けのころと草紅葉のころ行きたいです。

  5. SORA より:

    @ワシはGT。 さん

    ご無沙汰しています。
    東京からだと鳩待峠から入って沼山峠に抜けるのが定番コースですよね。マイカーじゃ無理ですが・・
    群馬県側から入ったことは一度もないんです。
    一度目は御池~燧ヶ岳~見晴(泊)~尾瀬沼~沼山峠、二度目は沼山峠~尾瀬沼~見晴~山ノ鼻(泊)~赤田代~燧裏林道~御池でした。
    関西からはとても遠いところです。