F-12C バッテリーの保ち具合は?

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Androidデジタルガジェット

今まで使っていたT-01Cの最大の不満はバッテリーの保ちの悪さだったんですよね。まあ端末を使っていれば減るのはどんな機種でも同じなので、それは仕方がないんですが、問題は使ってない待機状態での減り具合です。T-01Cはこの待機状態でのバッテリー消費が凄まじいらしく、画面を消灯してポケットに突っ込んでるだけでも5時間で3分の1ほど減ってるんですよ。これはどう考えても酷すぎますよね。ほとんどダダ漏れ状態です。

それで今度買ったF-12Cではどうなのか気になります。巷の評判ではバッテリーの保ちはスマホとしては良いと言われてるんですが、本当にそうでしょうか? というわけでT-01Cと比較するため、自分で実験してみました。

実験条件としては、メールとTwitterの定期チェック(5分間隔)を設定した状態で画面を消灯し、端末を操作しない状態で3時間放置しました。これは自分の通常使用条件に近い状態です。GPSはOFFにしてあります。その結果、バッテリーの減り具合は次のようになりました。

F-12C→3時間で2%減少
T-01C→3時間で15%減少

これはもう比べるまでもないですね。F-12Cは1時間でおよそ1%といったところですが、T-01Cは何もしなくても1時間で5%も減っているわけです。確かに朝から晩まで放置しておいたら半分くらいになってましたから、そのくらい食ってるんでしょう。クソと呼ばれる理由がよくわかりました。(爆)

僕のF-12Cはroot化して無駄なプロセスを全部殺しているので、ノーマルのF-12Cよりは多少保ちが良いと思いますが、まあこのくらいが正常な数字でしょうね。いくらスマホがバッテリーの保ち悪いと言っても、1時間で5%も減るようじゃ電源のない場所では不安で使い物になりません。モバイル機器としては欠陥品としか言いようがないですね。

ところで、これだけバッテリーの保ちが異なる理由について、実は端末がクソだからではなく、IIJmioなどのMVNO特有の問題であることがわかってきました。一応T-01Cの名誉のために言っておきますと、正規のドコモ回線を使っている限り、これほど酷いバッテリー消費は起こらないようです。

これはいわゆるセルスタンバイ問題と呼ばれている現象が関与していると思われ、そのための検証も行ってみました。これはどういうことかと言いますと、MVNOを利用している場合、正常に通信は確立していてデータは流れているにもかかわらず、端末から見ると「圏外」とみなされ、そのため常に基地局を探しに行ってしまう現象のことを言います。そうすると常に電波の送受信をやっているわけで、大量にバッテリーを消費してしまうことになるのですね。この辺の事情はこちらのサイトで大変丁寧に解説されていますが、要約するとこういうことらしいです。つまり、現在の3G通信には2種類の方式があって、一つは音声通話に使われる回線交換方式、もう一つはデータ通信に使われるパケット交換方式というのがあるのですが、Androidはその両方が確立されていないと「圏外」とみなしてしまうことが原因らしいんですね。だから正規のドコモ回線のように音声とデータの両方が付与されているか、あるいはMVNOでも音声通話付きのプランであれば問題はないのですが、データ通信のみのプランだと常に圏外とみなされてしまうため、セルスタンバイ問題が起こるのだろうという結論になっています。

このセルスタンバイ問題についてはAndroid側の問題なので、Android2.3で改良されたという噂もあったのですが、実際のところはそうじゃなくて、メーカーが独自にカスタマイズしているため、機種ごとに異なるのが実状のようです。つまりセルスタンバイ問題が起きるかどうかは運次第で、買ってみないとわからないということなんですね。そこでF-12CとT-01Cで「電池使用量」を表示させ、セルスタンバイ問題が起きているかどうかを確認しました。

cell_standby_f12c
こちらがF-12Cです。「圏外時間」が0%になっているので、セルスタンバイ問題は起きていないことがわかります。セルスタンバイのバッテリー消費量もわずか2%と少ないので、待機時にバッテリーを消費することはほとんどありません。

cell_standby_t01c
一方、T-01Cでは圏外時間が100%になっています。つまり常に圏外とみなされてしまうわけですね。そしてセルスタンバイのバッテリー消費量は何と87%にもなっています。ということは待機時のほとんどはこのプロセスが独占しているわけで、どうりでバッテリー消費が凄まじいわけです。やっぱりこいつが犯人だったのですね。

これでF-12Cは「当たり」の機種であったことがわかったので、バッテリーの保ちに関しては安心して使えそうです。自転車の場合、走っている間は操作できませんから、待機時さえ保ってくれれば日帰りツーリングには十分使えるんですよね。こんなことならもっと早く買い換えれば良かったと思いました。T-01Cも買ったときは14,000円でしたけど、スマホって毎日使うものですから、一年も使えば十分元は取れてると思いますよ。F-12Cは割とコンパクトでシンプルなデザインが気に入っているので、壊れない限り長く使えそうな気がしています。

片雲の風に誘われて