登山

大峰大橋から山上ヶ岳へ

投稿日:1998 年 9 月 5 日 更新日:

■コースタイム
大峰大橋=1:20=洞辻茶屋=1:00=大峰山寺=0:30=レンゲ辻=1:05=林道終点=0:25=大峰大橋【total 4:20】

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 大峰山の代名詞でもある山上ヶ岳だが、なぜか一番最後に残ってしまった。ここに登れば大峰山脈の代表的な山にはすべて登ったことになる。午前6時に出発して大峰大橋の駐車場には8時過ぎに到着。新川合トンネルの開通で洞川もずいぶん近くなったものだ。駐車場は広くて十分スペースはあるが、駐車料金千円はチト高い気がする。駐車料金は管理している食堂で支払うようになっているが、領収証ももらえず結構いい加減な管理である。その食堂では山伏姿の行者がたくさん朝食をとっており、異様な光景だった。

 午前8時25分に大峰大橋を出発する。9月になって朝夕はめっきり涼しくなり、ここ洞川ではその涼しさもひとしおである。道標には「大峰山5570m」と書かれている。結構な距離だ。赤い清浄大橋を渡って供養塔の立ち並ぶ石段を登っていく。やがて薄暗い杉林の中のやや急な登りとなる。道沿いにはハガクレツリフネソウがいっぱい咲いている。この花は日陰を好むのでどうも写真には撮りにくい。登りが一段落したところで一ノ世茶屋が現れた。トタンの質素な造りだが、必ず中を通り抜けなければならない構造になっている。そこを過ぎてからはトラバース気味のゆるやかな登りとなり、かなり速いピッチで歩くことができる。この登りは稲村ヶ岳とよく似た雰囲気だ。今のところ全く人には会わない。やがて二番目の一本松茶屋に着いた。ここも同じような感じである。そこを過ぎてからは東側斜面に入って日が当たるようになり、少々暑くなってきた。そして、まだ時間は早いのに下山してくる人が多くなってきた。ほとんどの人は杖の鈴をチリンチリンと鳴らしながら、信仰登山の雰囲気である。山頂の宿坊で泊まっていたのであろう。やはりここでの挨拶は皆「ようお参り」なのである。当然すれ違うのは男性ばかり。やっぱり特殊な山という印象は拭えない。役行者の祠が祭られたお助け水があったが、なぜか水は全然出ていない。お助け水を過ぎてから少し急なところもあり、しかもどこまで行っても植林ばかりで嫌になる。すれ違う人も多くて辟易としてくる頃、ようやく洞辻茶屋に着いた。


洞辻茶屋


鐘掛岩

 洞辻茶屋の前は広場となっており、五番関からの道が合流してくる。ここの茶屋は最も大きく、陀羅尼助の店が並んでいる。茶屋を抜けるとようやく自然林となり、平坦で快適な道がしばらく続いた。それが終わると今度は階段の続くかなりきつい登りとなる。道は二手に分かれるが、どちらをとってもよい。坂を登りきったところで鎖場があった。迂回しても行けるようだが、ここは鎖場を登る。少々不安な細い鎖をあまり頼りにしないように登り、迂回道の階段と合流すると今度は鐘掛岩の大きな岩場があった。前に歩いていた数人のグループが登っていったので途中の展望台のところまで登ってみた。ここまでは何も問題もなく登れ、吉野山方面や五條の街並みの展望がよい。問題はこの先で、ほぼ垂直な岩壁に鎖が垂れ下がっている。果敢に挑戦しようとしている中年男性がいたが、結局仲間にやめろと言われて引き返してきた。ちょっとこれは危険なので、横の巻き道を迂回して元の道に合流する。ここからは尾根上に出てほぼ平坦となり、少し行くと西ノ覗岩を横から眺められる場所がある。うわさに聞く絶壁であり、上からのぞき込んでいるグループが悲鳴をあげていた。そしてメインルートから少し外れて西ノ覗岩へ寄り道してみる。恐る恐る岩の端から下をのぞき込んでみると、なるほどこれは怖い。狭い小屋の中には一応管理人?がいるようだ。ちゃんとロープも用意されているが、こんなことやる人の気が知れない。元の道に戻って山門をくぐると大きな案内板があり、宿坊群が見えてきた。どれも結構新しくて立派な建物なのに驚く。新築工事中の棟もあった。もう一つ山門をくぐり、石段を登っていくとやっと大峰山寺本堂に着いた。


西ノ覗


大峰山寺本堂

 本堂の前は平らな広場になっている。あまり人はいないが、やはり信仰登山の人が薄暗い本堂の中でお経を唱えている。それにしてもこんな山の上にどうやって立派な本堂を建てたのだろうか。「お花畑・日本岩」と書かれた矢印の方向へ進むと、すぐ広大な笹原が現れた。お花畑といっても笹ばっかりで花は何もない。山上ヶ岳の碑の横から笹を分ける道があり、こちらが本当の山頂となっている。一応ピストンしてみたが、一等三角点があるものの展望は全くなく、特筆すべきものは何もない。すぐに引き返し、お花畑からの展望を楽しむ。今日は天気もよく、稲村ヶ岳から弥山、そして仏生ヶ岳までくっきりと見える。はるか下には洞川の町並みも見下ろせる。笹原の中を横切り、北の外れの斜面に腰を下ろして昼食をとる。風は涼しいが日差しは強烈である。下界はかなり暑そうだ。他にも何人か昼食をとっているが、当然男性ばかりである。オバチャンのにぎやかな話し声が聞こえてこないのは妙に寂しい気がする。


お花畑


稲村ヶ岳と弥山を望む

 45分ほど休憩して正午ちょうどに下山を始める。帰りは変化をつけてレンゲ辻へ下る予定である。お花畑を抜けるとすぐ道標があり、左へ下る。まっすぐ行けば日本岩に至る。ここからの下りは強烈である。きついところには木製のハシゴが連続し、非常に神経を使う。ハシゴというものは登るのはいいが、下るのは大変なのである。だいぶ下って小稲村のピークを過ぎ、一度直角に折れ曲がる。この辺に青いリンドウの花が群生して咲いていた。ハクサンフウロも見つけた。ジグザグに下ってまたハシゴがあり、やっとレンゲ辻に着いた。

 ここには女人結界門があり、例のマスコミ報道に関する抗議の看板もあった。マスコミではあたかも二十一世紀から女人禁制が解かれるかのように報道されているが、そんなことは何も決まっていないとの内容である。女人禁制の是非はともかく、少々目障りな看板ではある。ここで初めて女性の姿を見た。稲村ヶ岳の方から来たのだろう。先に下っていった夫婦に続いてレンゲ辻から下山する。ここも相当な急勾配で膝に悪そうだ。幸いハシゴはない。この道は山と高原地図では点線道となっているが、よく整備された道である。ただ石が多くて少々歩きにくい。やっぱり下りは遅い。先の夫婦にどんどん離されてしまった。だいぶ下った頃、やっとレンゲ坂谷の沢に出た。先ほどの夫婦も休憩している。冷たい沢の水で顔を洗った。ここからは勾配もゆるくなり、沢についたり離れたりしながら下っていく。しかしこれがまた結構長い。そろそろ林道に出そうな気配がするが、また沢から離れて登って行ったりする。そして下からバイクの音が聞こえて今度こそ本当に林道が見えた。最後は階段を下って林道終点に着く。きれいに舗装されたずいぶん立派な林道である。ようやく長い下り坂から解放されて、歩きやすい林道を急ぎ足で下っていく。途中、木材運搬用の索道があった。何と「熊出没注意」の看板まである。林道沿いにもハガクレツリフネソウがたくさん咲いているが、やはりズームレンズでは寄れなくて撮れない。105mmマクロを持ってくればよかったと後悔する。そうこうしているうちに駐車場が見えてきて、意外に早く大峰大橋に戻ってきた。帰りは洞川温泉センターに寄ってきたが、意外と空いていた。

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