登山

千秋林道から桧塚奥峰へ

投稿日:1998 年 9 月 13 日 更新日:

■コースタイム
マナコ谷登山口=1:30=桧塚奥峰=1:25=マナコ谷登山口【total 2:55】

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 今日は全国的に晴れるという予報で久しぶりに八経ヶ岳へ登ろうかと思ったが、やはり先週天川まで行ったばかりで気合いが乗らないので、前から興味のあった桧塚奥峰の三重県側からのルートを登ることにする。午前6時過ぎに出発、加杖坂峠を越えて順調に青田まで到着。ここから蓮ダム方面は通い慣れているが、木屋谷を逆に上るのは初めてである。千秋林道は舗装されており、道幅は狭いがところどころ待避所はある。千秋橋を過ぎたところから最後の1.5kmほどは未舗装となり、かなりの急勾配で注意を要する。登山口は道の左手にあり、小さな白い標識が立っているを見つけられるかがポイントである。幸い沢のすぐ横にある小さな標識を容易に見つけることができ、午前8時ごろ到着した。先客は京都ナンバーのパジェロミニが1台。だが林道は狭く、なかなか車を置けそうな場所がない。パジェロミニの後ろにつけて置けないこともないが、少し邪魔になりそうなので登山口から少し下ったところにある林道脇の草地に駐車する。


この道標が目印

 午前8時30分に登り始める。今日はまさに雲一つない快晴で、これを秋晴れというべきか、それとも夏晴れというべきだろうか。とにかく思いっきり暑くなりそうな予感である。幸いこの時間はまだ涼しく、植林の中に入ってしまえば日差しはまったく関係ない。取り付きからいきなりの急登で、ジグザグにぐんぐん高度を稼いでいく。道は細いながらもしっかりとついている。足を踏み外せば危なそうな場所もあった。登り始めて15分ほどで道幅が広くなり、林道のような感じになる。この道をまっすぐ登っていきそうになるが、よく見ると左側の斜面を登っていく細い道がある。ここには外された赤テープが何本か落ちており、道標などが全くないので迷う。しかしまっすぐ行く道はどう見ても作業道っぽいので、左の細い道を登っていった。少し登ると見慣れた「登山道」の黄色いテープがあり、道が正しかったことを確認できた。なお帰りに通ったときには何もなかったはずの場所に真新しい「登山道」のテープが巻かれていた。おそらく団体で登ってきた方がつけていったのだろう。これでもう迷うところはなくなり、登山道整備の努力には感謝である。植林の中を登っていくとまた林道を横切る場所があり、向こう側にやはり黄色い「登山道」のテープが巻かれている。以後3~4回くらい林道を横切るが、「登山道」のテープに導かれて迷うことはない。おそらくジグザグに登っていく林道をショートカットする形で登山道が直登しているのであろう。したがって林道を歩いても同じところに行けると思われる。この植林の中は非常に暗く、日が全く差し込まない。この雰囲気は薊岳や学能堂山の登りと非常によく似ている。とにかく無味乾燥、退屈極まりない登りである。やがて林道の幅が広くなった明るい場所に出るといよいよ胸突き八丁の急坂の始まりである。ここからはジグザグもあまりない直登気味の登りで、息もつかせぬ急登が続く。もう一度林道と交わるところでやっと急登は終わる。ここでは林道を横切って向こう側に登る道はなく、右に折れて林道を50mほど登っていく。そして左手にまた黄色いテープを見つけて植林の中に入る。結果的にはこれが最後の林道との交差であった。


笹原の尾根を登る

 最後の林道との交差からほんの少し登ると植林の境界があった。ここで植林は途切れ、前にはいきなり背丈くらいあるススキの原が現れた。昨年の学能堂山の例もあり、またいやな予感がする。やはり道はススキに埋もれており、このススキをかき分けて行かなければならないのだった。ここまで来れば仕方がない。覚悟を決めてススキの中に突入する。悪いことに今はススキの開花時期であり、少し揺すっただけで白い煙のような花粉がいっぱい飛び散ってくる。吸い込まないようにタオルで鼻を押さえながら進む。幸いススキに埋もれているのはほんの十数メートルくらいであり、そこを抜ければまた草原の中の歩きやすい道となった。しかし体中にススキの花がへばりついてうっとうしい。帰りもまた通るのかと思うと憂鬱である。ここでやっと国見山方面の展望が広がり、登高の苦労が報われる。目前には桧塚の美しい笹原が広がっている。道は再び植林の中に入るが、あのうっとうしいススキがないと思うとかえってほっとする。また植林を抜けると今度は広大な笹原の中を登っていく。もう稜線は目の前に見えているが、ここからがなかなか長い。道はかなりの部分笹に覆われており、膝ぐらいまでの深さがある。時々腰ぐらいまで埋まる部分もある。もっとも鈴鹿の肩まで埋まるような笹に比べれば可愛いものだが。後ろを振り返れば高見山から三峰山・局ヶ岳までの素晴らしい展望が広がっている。途中、露岩の多い部分があり、小さなピークに登り着く。ここが千秋峰だろうか。一面笹原の中の美しいピークである。ここからは尾根状となり、桧塚と桧塚奥峰の鞍部を目指して一気に登っていく。相変わらず笹がうっとうしいが、足取りは軽い。そしてついに見覚えのある稜線に飛び出した。


ここがマナコ谷への下山口

 稜線と合流する部分には枝にくくり付けられた多数の赤テープと消えかけた「登山道」のテープがあるが、笹に埋もれており逆にここから入るのは非常にわかりにくいだろう。今回は桧塚には寄らずに桧塚奥峰を目指して稜線を歩いていく。心なしか春に来たときより笹が深くなっているような気がする。桧塚奥峰の手前にはテントが一張りあった。笹原の中で気持ちよさそうである。そして午前10時ちょうど桧塚奥峰に到着した。1時間30 分の道のりであった。今日は時間が早いせいかまだ誰も来ていない。展望のよい南側斜面の「特等席」を独占して早めの昼食をとる。何度来てもいい山である。今日は天気も最高で大台ヶ原や仙千代ヶ峰もくっきり。西側には紅葉の頃行きたいと思っている笹ヶ峰から奥ノ迷峰にかけての稜線が目の前だ。台高主稜を横から眺められる場所はここと二階岳くらいしかないだろう。しかし天気がいい割には遠望はきかず、大峰山脈や室生の山々がかすかに見えるのが精一杯である。昼食をしている間に人の声が聞こえてきたが、向こうの桧塚の方へ登っていった。相変わらず山頂には誰もいない。さすがに1420mの山頂は涼しくて少しは秋の気配を感じるが、風があまりなく日差しは強烈である。今ごろ下界は残暑を通り越して猛暑であろう。11時頃になってようやく単独男性が登ってきた。そしてまたもう一人登ってきて、さらに桧塚へ行っていた団体がこちらに移ってきてかなりにぎやかになった。天気が良いのでいつまでものんびりしたいところだが、これ以上いると干からびてしまいそうなので11時40分に下山を始める。それでも1時間40分もくつろいでしまった。


 左から池木屋山・赤嵓山・奥ノ迷峰・笹ヶ峰・明神岳


高見山を望む

 下りは写真を撮りながらのんびりと歩く。またススキの中を通り抜けて、ススキの花まみれになる。昼を過ぎると植林の中でもとにかく暑い。ポリタン1リッターと凍らせたゲータレード1袋で何とか水がもった。1時過ぎに登山口に戻ると車が2台増えていた。停めようと思えば3台は停められそうである。このコースは明神岳からの道に比べれば深山の味わいには欠けるが、秘境桧塚奥峰に最も短時間で立てるという意味では価値がある。とは言っても決して楽な道ではない。帰りは7月末にオープンしたばかりの東吉野温泉「高見山の湯」に立ち寄って汗とうっとうしいススキの花を洗い落とす。ここは民営なので料金は700円と少々高めだが、露天風呂やサウナもあり設備はよい。1時間くらいのんびりしてしまった。帰ってニュースを見たら大阪の最高気温が33.7度と、とんでもない暑さであった。

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