高出力ライト ENFITNIX Navi800のレビュー

スポンサーリンク
自転車自転車用品

ブラックフライデーセールとは関係ないんですが、自転車用ライトを購入しましたのでレビューします。今回買ったのはENFITNIXという中華ブランドのNavi800という製品です。なぜか最近激安サイコンで有名になったXOSSが販売元になってるんですが、商品のどこにもXOSSのロゴはなく、XOSSとの関係性は不明です。

通常価格は5,200円ですが、1,200円のクーポンが付いてましたので実質4,000円で買えました。なぜかタイムセールの方が高いんですよね(笑)。

Navi800を購入した理由

僕は基本的に夜走ることはないので、ライトはせいぜいトンネル通過時くらいしか使わないんですよね。だからこれまでライトには無頓着でした。トンネルがなければライトも持って行きませんしね。今まで使ってたのは2千円ちょっとで買ったこちらの中華ライトでした。


公称800ルーメンあって電池保ちも良いし、これはこれで悪くないんですけどね、問題は取付位置なんです。付属のマウントは無駄にでかいノブが邪魔してワイヤーと干渉するため、ハンドルバーには取り付けられなかったのです。そこで仕方なくハブ軸に付けるアダプターを使用してこの位置に付けていました。これだと地面に近いので明るいのは良いんですが、トンネルに入るたびに立ち止まって点灯、出たらまた消灯しないといけないんですよね。つまり2回止まるのが面倒。消し忘れちゃうこともよくあります。

この手のマウントって取り付けられる位置が限定されるため、あまり汎用性がないんですよね。そこで注目したのは最近増えてきたGoProマウントに準拠した方式です。これなら市販のGoProマウントを流用してさまざまな位置に取り付けることができ、自由度が高まります。

Navi800は一般的なハンドルバーマウントに加えて、GoProアダプターも付属しており、サイコンの下に吊り下げたりすることが可能です。さらに上下を反転させることが可能になっており、吊るしで取り付けてもビームの方向が変わらない設計になっています。これは他の製品にはない特徴で、最も気に入ったポイントです。

明るさ的には公称800ルーメンと十分であり、バッテリー容量は3350mAあるのでこの手のライトとしては大きい方です。中華ライトの中には1000ルーメンとか謳いながら実際には半分もない粗悪品があったりしますが、この製品のレビューではキャットアイのVOLT800と同等と言われてますので、その辺は信用して良いのかなと思いました。バッテリーの持続時間は800ルーメン時で1.5時間、200ルーメン時で8.4時間ということですので、ブルベなどやらない自分にとっては十分と思われます。

ブルベライダーの間ではVOLT800が定番になっていますが、値段が1万円以上するんですよね。自分にはそこまで必要ないのでもうちょっと安いのを探してました。2千円前後で売っている中華ライトに比べるとやや高額ですが、Amazonで高評価だし、値段なりの価値はあるだろうということでこれに決めました。

製品レビュー


製品はこんなパッケージに入っておりました。


内容物はこれだけです。ハンドルバーマウント、GoProアダプター、USB-Cケーブル、取扱説明書が付属します。マニュアルは中国語と英語のみです。


上面はこんな感じ。製品サイズは105mm×31mm×34mmでこの手のライトとしては標準的ですが、後ろの方が細くなってるので全体にスリムな印象です。写真ではわかりにくいですが、ボタンは半透明になっており、インジケーターを兼ねています。充電中は赤色LEDが点灯、充電完了で緑色LEDが点灯します。また後述するオートモードでは緑色LEDが点滅します。なお残量表示についてはマニュアルに記載がないのですが、残量が少なくなると赤色LEDが点灯するとの報告がAmazonレビューにあります。

重量は公称139gですが、実測で108gでした。マウント込みで139gということでしょう。本体だけ持つと非常に軽く感じますね。前の中華ライトよりはるかに軽いです。10g軽くするのにウン万円注ぎ込んでいる軽量化マニアからすると、これはめちゃくちゃ嬉しいのではないでしょうか?(笑)

ボタン1個のみなので操作は非常にシンプルで、シングルクリックで電源ONおよび光量切替、ダブルクリックでオートモード切替、長押しで電源OFFです。光量は200ルーメンから800ルーメンまで4段階に変化し、フラッシュモードも1つ挟みます。オートモードにすると振動を感知して、10秒以上停止すると自動的に消灯、再び走り出すと点灯します。自分はあまり使うことないと思いますが、通勤などで市街地を走る人には便利な機能でしょう。


サイドはこんな感じ。横からの視認性を高めるため、サイドにも少し光が漏れる設計です。


底面はこんな感じ。カバーをめくると充電口があります。充電はUSB-Cに対応しており、2~3時間で完了とのことです。これはUSB-Cの恩恵なのでマイクロUSBに比べてアドバンテージがありますね。またブラケットに固定するアダプターがネジ留めされています。


ライト部はかなりユニークな構造になっています。LEDは中央ではなく上面から下向きに配置されており、リフレクターで反射させて照射する仕組みです。リフレクターも一般的なパラボラ型ではなく、独特の非対称な形状をしています。この構造により、ビームを下向きに集中して均一に照射できるようです。また上側には対向への眩しさを和らげるため光線カット用のスリットが入っています。


この製品の最大の特徴は、バッテリー部を分離でき、かつ光軸を180度回転できることです。中央から左にひねるとバッテリー部を取り外せます。ライト部はアルミ製ですが、バッテリー部は樹脂製です。そして180度反転させて取り付けることにより、吊るしで装着した場合もビームの向きを同じに保つことができます。ビームが上下非対称なライトでは吊るしで装着すると本来の性能を発揮できなくなってしまいますが、それを解決する画期的なシステムだと思います。


バッテリーは交換可能で、18650FL1というタイプが使用されています。ただし今のところバッテリー単品での販売はなく、日本での入手は困難のようです。バッテリー交換ができれば予備を用意して一晩中使用することも可能なのに残念ですね。一応、販売する予定はあるようですが・・

2020.12.28追記:
ついにバッテリー単体の販売が開始されたようです。中国発送なので時間がかかるのが難点ですが、一応入手は可能になりました。これで魅力度が一気に上がった気がします。


最初、GoProアダプターを使用してサイコンの下に取り付けようと思っていたのですが、ワイヤーと干渉してしまってどうしても無理でした。それで結局は普通のハンドルバーマウントを使用して上向きに取り付けました(笑)。このマウントはクランプ式で工具なしで脱着が可能ですが、結構しっかりしていてクルクル回るようなことはなくガッチリ固定できます。ご覧の通り、ワイヤーと干渉することもなくハンドルバーに取り付けられました。この手のスライド式ブラケットは振動で飛び出す不安がありますが、爪が深くてしっかりはまるので簡単に脱落することはなさそうです。厚みも十分あるので経年劣化で折れる心配も少なそうです。ただその分、脱着にはやや力が要ります。


実際に夜間使用してみました。これは最大の800ルーメンです。配光はスポット的なところがなく前方を均一に照らす感じなので周辺も見やすいですね。このくらい明るければたまに遭遇する暗黒トンネルでも安心できます。ただ集光性が低いのであまり遠くまでは届きません。高速で走るには向いてないかもしれませんね。


これは最小の200ルーメンです。暗いように見えますが、明かりのある市街地ではこれで十分だと思います。この場合8.4時間保ちますので、通常はこのモードで使用し、必要に応じて明るくする運用が良いと思います。

総評

この製品を試してみて、良いと思ったのは次の点です。

・そこそこ大光量・大容量で価格が手頃。
・非常に軽量でコンパクトである。
・下向きに取り付けてもビームの向きが変わらない。
・マウントがしっかりしていて、工具なしで脱着可能。
・GoProマウントに対応し、汎用性が高い。
・配光が均一で広範囲に見やすい。
・光量が4段階あるので細かく調節できる。
・オートモードで自動的に点灯消灯ができる。
・USB-Cで充電が速い。

Amazonレビューでは特に配光の良さを挙げる意見が多いですね。自分的には非常に軽いことが気に入りました。このくらい軽ければ常時付けておいても気にならないし、万が一帰りが遅くなってしまった時でも安心できますね。軽さは正義!です(笑)。

一方、欠点ですが、あまり長時間使うことはないので現時点では気付きにくいですね。強いて言えば、オプション類が単品販売されてないことくらいですね。特にマウント類は破損する可能性もあるので単品販売してほしいところです。できれば予備バッテリーもね。まあこれは今後に期待しときましょう。

Olight RN800を選ばなかった理由

最近Olightという中華ブランドがにわかに脚光を浴びているようですね。特にRN1500というモデルは人気が高く、すぐ売り切れてしまうそうです。もう一つ下のRN800というモデルは最大800ルーメンで、バッテリー容量が4000mAhということでNavi800とスペック的に近いのですね。これは通常6,695円するのですが、今はブラックフライデーセールで3割引の4,687円になっており、価格的にもさほど変わらないのです。当然、どちらを選ぶかはちょっと悩みました。

こちらの方がバッテリー容量はやや大きく、持続時間も若干長くなっています。スペック的に見れば当然こちらを選ぶというのもありでしょう。何よりOlightというブランドの信頼性を考えると大いに魅力的です。しかしそれでもあえてRN800を選ばなかったのは以下の理由によります。

光軸を回転できない

RN800も対向への眩しさを和らげるため上部への配光がカットされています。当然、下向きに取り付けると逆に上側が明るくなって下側が暗くなってしまいます。これでは対向が眩しくて自分はあまり明るくないという残念な結果になってしまいます。しかしNavi800のように光軸を反転できないので、そのまま我慢するしかありません。

マウントが弱い

RN800はGARMINマウントに準拠しており、GARMINのサイコンのように90度ひねって装着する方式です。しかしこれが災いして、周囲のスペースに制約が出てきます。ハンドル周りにはサイコンなどを取り付けていることが多いので、どうしても回転させると干渉する可能性があります。その点、一般的なスライド式なら余計なスペースを必要としません。

また付属のハンドルバーマウントもAmazonレビューでは不評で、バンドが長すぎるとか、ネジで固定するので出先で微調整しにくいことなどが不満となっています。

運用方法によってはRN800もありです

自分は上記2つの理由が我慢できなかったのでRN800を見送りましたが、もちろんライト本体の性能で見ればやや優位なので、値下げされている今ならRN800を選択するのも大いにありです。その場合、下向きに取り付ける可能性が一切ないとか、ライトの周囲に干渉する物がないなどの条件が満たされているか確認しておく必要があるでしょう。

片雲の風に誘われて