1994.7.10 琵琶湖一周

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自転車

実走日:1994年7月10日(日)
コース:中主~長命寺~彦根~長浜~木之本~塩津~海津大崎~今津~安曇川~堅田~中主

 午前7時50分、琵琶湖南岸の中主町の水泳場駐車場を出発する。万一自走できなくなった場合に備えて輪行袋をサドル下に取り付けている。コースは左回りとするため、通称湖岸道路を東に向かって走る。湖岸道路は2車線の広い道路で交通量も少ない。なお、湖寄りには自転車で走るのにちょうど良さそうな管理道路があるが、自動車はもちろん、自転車も通行できない。いくら走ってもあまり変わりばえのしない広々とした風景が続く。 今日はほとんど無風で28km/hくらいで巡航する。9kmほど走って長命寺に到着し、ちょっと休憩する。

 長命寺を過ぎると道は1車線となる。多少アップダウンがあるが、この辺は木陰が多く涼しくて気持ち良い。やがて琵琶湖最大の島、沖島が見えてきて近江八幡休暇村に着く。シーズン中の日曜日とあってキャンプ場は満員の盛況である。しばらく行くと再び2車線となり、また単調な道となる。かなり退屈である。彦根市に入ってからは民家も多くなり、道の狭いところも多い。やがて彦根の市街地が見えてきて南彦根駅の標識を過ぎると、まもなく市街地の交通量の多い道と合流する。そのまま湖岸沿いの交通量の多い道を北上し、松原水泳場を過ぎて米原町との境付近にある休憩所でしばらく休憩する。

 米原から単調な道をさらに北上し、4車線の広い道路となって長浜に着く。ここには豊公園と長浜城跡がある。長浜城跡の前の信号を北に進むが、そのまま真っ直ぐ行けば国道8号線に出てしまう。 標識がなくてわかりにくいが、1kmほど走った祇園町の交差点を左折すれば再び湖岸道路に入れる。ここからの湖岸道路は交通量が少なく、道幅も広くて走りやすい。周りの風景は畑などが広がり開放的である。対岸はかすんでいてよく見えない。さすがに日本一の湖だけのことはある。この辺から日差しが強くなってきて、ますます暑くなる。北上するにつれて湖に山が迫り出した湖北特有の美しい風景が展開する。沖合いには琵琶湖周航の唄にも歌われた竹生島がぽっかりと浮かぶ。ついに湖北まで来たのだという実感が湧く。やがて葛篭尾崎が間近に見えるようになると1つトンネルをくぐり、一旦琵琶湖と別れてしばらく内陸部を走る。やや狭くなった道をそのまま行けば木之本で国道8号線に出る。

 交差点を左折して国道8号線に入り、間もなく賎ヶ岳トンネルに突入する。このトンネルは850mあり、大型車の往来が激しく非常に怖いトンネルである。狭くて走りにくいが、なるべく歩道の上を走った方がよい。トンネルを抜けた藤ヶ崎にはドライブインがあり、ジュースを飲んでちょっと休憩する。ボトルはとっくに空になっている。ここからはしばらくレイクサイドコースが続き、前方にJR湖西線の高架橋が見えてくると、塩津浜の交差点で左折して国道303号線に入る。

 国道303号線に入ってすぐ、岩熊の集落で地元の小学生にがんばって下さいと声をかけられる。小学生の頃は誰でも自転車で遠くに出かけることにあこがれるものだ。彼らも大きくなったら立派なサイクリストになってくれることを願いつつ、会釈して通り過ぎる。奥琵琶湖パークウェイの入口を過ぎると岩熊トンネルへの上りが始まる。かなりの急勾配で、最初のうちは割と重いギアで頑張っていたが、だんだんへたばってきてついにローギアまでダウン。岩熊トンネルもかなり長く、大型車の往来が激しい。トンネルを抜けるとJRの高架下まで短いダウンヒルとなる。下りらしい下りはここだけである。この辺でちょうど中間地点の75kmである。

 JRの高架をくぐって大浦で左折し、海津大崎に向かう県道に入る。この道は湖北らしい静かなたたずまいを見せる。ところどころ木陰もあり、日差しを凌げる。しかし水が切れてきたせいか、かなりペースが落ちている。自動販売機はなかなか見つからない。海津大崎の手前では短いトンネルが断続する。最後のちょっと長いトンネルを抜けるとようやく海津大崎に到着である。ここには食堂や自動販売機もある。ちょうど昼なのでお茶を飲みながら昼食にする。駐車場にランドナーとMTBが立てかけられていて、ツーリング中に釣りをしているようだ。

 あまりゆっくりもしていられないので午後1時過ぎ海津大崎を出発する。海津で国道161号線と合流する手前に標識があり、再び湖岸道路に入る。今津までは民家の間を通る狭い道が多い。民家のあるところは自動販売機も多いが、ないところには全くない。ボトルの水を補給したいのだがなかなか給水できそうなところがない。公園はたくさんあるが、どこも水道がない。南向きになったこともあり日差しはますます強く、いくら水を飲んでも追いつかない。走っているときは風があるからまだいいが、ちょっと止まるとなんとも言えない熱気が襲ってくる。この辺でトライアスリートに抜かれる。その他サイクリストにもよく出会う。

 新旭町に入ると広い2車線道路となる。相変わらず「みず~」状態である。公園を見つけるたびに水道を探すがやはりどこもない。そうこうしているうちに風車村の手前でやっと炊事場のあるキャンプ場を見つけ、ちょっと飲み過ぎるぐらい水を飲み、ボトルにも給水する。これでしばらくはもちこたえられる。日陰で少し休憩して出発する。水が入るとやはりスピードアップする。単調な道を淡々と飛ばして高島町で国道161号線と合流する。

 白髭神社まで国道161号線は4車線であり、湖岸ぎりぎりのところを通る。白髭神社には有名な湖面に浮かぶ大鳥居がある。今日はすでにこんなところから国道161号線名物大渋滞が始まっている。この道は他に抜け道がないため、一度詰まるとどうしようもないのである。実は出発地点を湖南にしたのはこういう意味もあったのだ。もし近江舞子あたりを出発点にしたら帰りの車でドツボにはまることは目に見えているからだ。北小松までは快適なレイクサイドコースである。全然進まない車を横目に快走する。少し曇ってきて楽になり、スピードアップする。北小松を過ぎると道が狭くなり、時々バスやトラックが路肩をふさいでいて困るけれどまずは快適である。ところが比良駅を過ぎると急に車が流れ出す。いったい何が渋滞の原因だったのだろう。急に交通量が少なくなり、琵琶湖大橋まであと少しということで割と快調に飛ばすが、和邇駅前でついにパンク。

 あと少しというところで本当に頭に来るがその場で修理する。この前と違って割とスムーズに作業できた。これでもうどこでパンクしても安心だろう。よく見ると小さな金属片が刺さっていてそれを取り除く。ところがタイヤの方がトレッドが擦り切れて薄くなっており、これではいつパンクしてもおかしくない状態である。帰ったら早速タイヤを交換しなければならない。20~30分のタイムロスとなったが、帰るまでタイヤがもってくれることを祈りつつ出発する。もし再パンクしても、車を置いた場所が駅から遠いため、輪行が使えないのである。

 和邇を過ぎると急に路面が濡れている。にわか雨があったようだ。ちょうどパンクしたおかげで雨に遭わずに済んだし、雨上がりで涼しくなったところを走れてついている。ただ泥はねが気になるので20km/h以下にスピードダウン。また渋滞がひどくなってきた。大きな観覧車のある堅田の交差点を左折し、琵琶湖大橋有料道路に入る。

 琵琶湖大橋の料金表には軽車両20円と書かれているが、なぜか自転車は無料。琵琶湖大橋を渡り終えて最初の信号を左折し、再び湖岸道路に入っていよいよラストスパートである。なぎさ公園までは割とすぐだったがそれからが長い。とにかくだだっ広い場所で目標物に乏しく、車を置いた場所がよくわからないのでこんなに遠かっただろうかと思ってしまう。そこしか置けるところがなかったので仕方ないが・・・。飽き飽きするほど単調な道をまだかまだかと思いながら走り、ようやく目印の看板を見つけたときは本当にうれしかった。午後5時40分頃ついに一周達成。走行距離はちょうど150km。無理すれば一日にこれぐらいは走れるという自信につながるだろう。脚の方は特に問題はないが、まず掌が痛いし、長時間同じ姿勢を続けていると腰も痛くなってくる。やはりこれぐらいが限界である。今となっては100kmは適度な距離だが、150kmはやっぱりきつい。感想は「夏にはやるもんじゃない」であった。

走行距離 走行時間 平均速度 最高速度 最高地点 最大標高差
150.45km 6:38:21 22.6km/h 50.5km/h 145m
岩熊トンネル
60m
片雲の風に誘われて

コメント

  1. タケヘイ より:

    藤ヶ崎のドライブイン、堅田の観覧車、コンビニが登場しない・・時代を感じますね。

  2. SORA より:

    >タケヘイさん

    全部潰れたんですね・・

    そう言えば、この頃は湖北にコンビニなんてありませんでしたね。