ド貧脚仕様に改造しました

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カスタマイズ自転車

現在乗っているロードバイク FARNA SL2 の完成車は純正でフロントが50x34T、リアが11-32Tが付いておりまして、それなりに貧脚向け仕様になっておりました。このくらいまであればまあ十分かと思って今まで乗ってきたんですが、これに慣れてしまうとさらに軽いギアが欲しいという欲望がフツフツと沸いてくるのであります。貧脚あるあるですね(笑)。

動機と経緯

ギア比をさらに下げる方法は二つ。まずはチェーンリングを小さくすることですが、シマノのロードバイク用では最小で50x34Tしかないため、これ以上小さくすることができません。MTB用を流用すればできなくもないのですが、チェーンラインなど問題が出てくるため難度は高いです。さらに直付FDではディレーラーの位置を数ミリしか下げられないため、小さいチェーンリングを装着すると確実に届かなくなります。というわけでこの方法は確実性が低いためあきらめました。

次の方法は単純にスプロケを大きくすることです。ロード用では最大で11-34Tがあるので、それに換装するだけです。といってもすでに11-32Tが入っているのでさほど変わらない気がします。11-34Tを入れるためにはリアディレーラーもロングケージに交換しなければならないし、おそらくチェーンも交換する必要があるでしょう。そうすると3点同時交換になり、費用は約1万円かかってしまいます。その割にはコスパが悪い気がします。

というわけで今まで見送りになっていたのです。さほど効果もないことに1万円かけるならコンポ換装と同時にやってしまった方が得策と考えたのですね。初めの頃はどうせ105に換えるだろうと思っていました。ところが最近になって9速のままでいいじゃないかと思い始めました。「9速でいい」じゃなくて「9速がいい」のです。自分は9速を使っていた時期が長いのですが、耐久性、メンテナンス性、コストなどを総合するとやっぱり9速は最強と感じます。ある程度乗り込んでいる人の中にも同じ理由で9速を支持する人は多いです。このまま9速を使い続けるなら、1万円くらいかけてもいいから一気にやってしまえとなったのです。

購入した物

11-34Tのスプロケの他に、GSタイプのリアディレーラーを合わせて買う必要があります。さらにチェーンは11-32Tに合わせてあるので長くする必要がありそうですが、まだ伸びていないためもったいないという理由で今回は見送りました。

いずれもAmazonで購入し、計7000円以内で収まりました。やはり9速は財布に優しいですね(笑)。


実は9速には12-36Tという特大スプロケもありまして、どうせやるならこっちの方が良いかなと思って少し迷いました。ただしSORAのディレーラーでは34Tまでしか対応しないため、36Tを入れるにはMTBコンポのALIVIOのディレーラーに交換する必要があります。シマノは公式に認めてませんが、9速はロードとMTBで互換性があるため、こういう裏技が可能なのです。

ただ9速で12-36Tとなると中間がかなり飛んでしまうため、平地で使いにくくなることが予想されます。そこでやっぱり無難に11-34Tを選択しました。

歯数構成と期待される効果

今まで使っていた11-32Tは実は一度交換してまして、純正の11-32Tとは歯数構成が違うものになっています。これはトップ側の使えないギアを減らすことが目的でした。歯数構成を比較すると次のようになります。

11-32T:11-13-15-17-19-21-24-28-32
11-34T:11-13-15-17-20-23-26-30-34

比べてみますとトップ側4枚は全く同じなんですね。低速~中速域だけが異なります。全体に低速側にシフトするわけですから、平坦~緩い上り坂くらいでギアを万遍なく使えることが期待されます。もちろん激坂では34Tが生きてきますが、それはあくまでも副次的効果であって、中間域の選択幅が広がることが主目的です。

11-32Tの場合、11~21まできれいに2T差でつながるのが良かったので、11-34Tにすると最もよく使う中速域が3T差になってしまうことはちょっと気になります。まあこれは実際に使ってみないとわからないので杞憂かもしれません。ディレーラーをGSにしておけば最大28T~34Tまではスプロケ交換だけで済むので、状況に応じて後からいくらでも変更は可能です。

作業手順

ディレーラーとスプロケを交換するだけなので作業自体は簡単です。チェーンを切る必要がありますが、ミッシングリンクなら超簡単。


先にディレーラーをGSタイプに交換しました。スプロケは11-32Tのままで動作確認と調整。初期状態では可動範囲がかなり狭くなっていたので、ロー側トップ側ともにボルトを緩めて調整が必要でした。


数日後、スプロケを11-34Tに交換しました。さすがにデカい(笑)。重量測るの忘れましたが、数十グラム重くなるのは仕方ないですね。

チェーン交換は必要か?

もともと11-32Tに合わせてあったので、何とかいけるだろうという予想であえてチェーンは購入しませんでした。実際にチェーン長が問題になるのはアウター✕ローという特殊な場合だけです。それ以外は問題ありません。

アウター✕ローはたすき掛けになって機材に負荷がかかるため、本来は使わないことが推奨されていますが、割とこの組み合わせは使っちゃいますよね。一応、大丈夫かどうか確かめてみました。


アウター✕ローでもちゃんと変速はできて普通に走れますが、ディレーラーが目いっぱい引っ張られてテンションはきつくなります。そのため抵抗が大きくなり、クランクを逆回転させるとすぐチェーン外れが起きました。したがって、適当なタイミングでチェーンは交換することにします。それまでこの組み合わせは封印します。

試走のインプレッション

交換後、初めてキツめのヒルクライムをしてきました。まず12%級の激坂は34Tを使えばかなり楽に登れるようになりました。やっぱり貧脚はこのくらいないと安心できません(笑)。

それよりも効果をはっきり実感できたのは、10%以下の中傾斜ですね。貧脚だと往々にしてインナー✕ローに固定されがちですが、ロー側のギアがたくさんあると勾配に応じて細かくギアチェンジできるようになります。その結果、登りでの疲労が軽減され、速度も上がることが期待できます。実際、インナー✕ローに張り付いている時間はずいぶん短くなりました。8%程度の坂ならギア2枚は残るのでかなり余裕があります。

アウター側ではさほど違いは感じられませんが、インナー側では思ったより大きな効果がありました。1万円弱で手に入るのであればコスパとして悪くはないと思います。

片雲の風に誘われて

コメント

  1. こんばんは、今年もたまにはお邪魔します。

    私のGiantもクランクが50-34tでした。トムスに「Tiagraのアウター48tは使えますか?」と相談すると「FC-RS510ていうシクロ用に46tがあります。」という回答を頂きました。
    結果的に平地で12tから踏めるようになりました。当然、FDとギアの間は6mm以上空いてますが、最悪アダプターは入手可能なようです。

    良ければご参考に。
    https://idouhayama.exblog.jp/30470381/
    https://idouhayama.exblog.jp/30494651/

  2. SORA より:

    本当はチェーンリングを小さくするのが合理的なんですよね。クロスレシオ化できるし。
    シクロ用の46Tは知ってましたが、インナーが36Tなんで貧脚には踏めません。そもそも11速用と9速用を混ぜて良いのか疑問が残ります。
    あとGRXで46x30Tはあります。これも10速用だけど。FDと隙間が空いても何とか変速はするんでしょうね。

    でも一番いいのはフロントトリプル化なんです。SORAには50x39x30Tがありますから、完全純正で問題が一気に解決します。
    ただトリプルはトラブルが起きやすいのと、STIを換えると結構高くつくのでこれは見送りとなりました。